週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

障害児等神経生理学研究2022(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(4/12) 脳と神経の基礎(1) 最初~ニューロンの基本構造 第2回 脳と神経の基礎(2)(4/19) 神経細胞の情報処理:静止膜電位~神経間の情報伝達:全部 第3回 脳と神経の基礎(3)(5/10) 神経回路としての情報…

肢体不自由児等の教育課程と指導法2022(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(4/13) 肢体不自由の概要(1) 最初~肢体不自由とは 第2回 肢体不自由の概要(2)(4/20) 肢体不自由に関連した解剖と生理~病理 第3回 肢体不自由の概要(3)(4/27) 肢体不自由の教育 肢体不自由教育の歴史(…

肢体不自由児等の生理・病理・心理2022(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(4/13) 肢体不自由の概要(1) 最初~肢体不自由に関連した解剖と生理 第2回 肢体不自由の概要(2)(4/20) 肢体不自由の病理~重症心身障害 第3回 肢体不自由の概要(3)(4/27) 肢体不自由の教育~ 身体の構造…

新大学生に勧めたい10冊(新入生のための大学入門 番外編)

何年か前にTwitterで流行ったときに乗っかったのがコレ。 そうそう変わることもないと思うので、ちゃんと記事にしておこうと思って書いたのが今回の記事。 Twitterで前に載せたやつの加筆修正版。 では参ります。 1冊目:戸田山和久(著)「新版論文の教室」…

ひたすらボーっとした日曜日記

昨日に重要業務が終わり。 その夜に確定申告も終わり。 めずらしく、積まれている〆切間近の仕事がない状態。 大変爽快な気分だったので、昨夜は人がいなくなった時間帯に馴染みの焼き鳥屋に行き、プチ打ち上げ。 疲れていたためかにわかに酔い、つぶれるよ…

本の紹介,「高崎山のサル(伊谷 純一郎,講談社文庫)」

高崎山のサル 伊谷 純一郎(著) 難易度:☆ 高崎山という山がある。 名前から群馬県にあると勘違いされるが、大分県にある。 大分駅からバスで2−30分くらいで行ける小さな山の名前。 この山の麓には、高崎山自然動物園という施設がある。 普通の動物園とは違…

研究時間捻出試行錯誤日記 働く時間編

研究をする時間がない(このトピックのややまじめな記事はコチラを読んでいただいて)。 困ったことに本当にない。 あまりにも研究ができないので、時間の使い方をモニタ・分析したことがある。 その結果、やはり純粋に時間がない、というのが結論であった。…

卒論生はどこで詰まるのか(研究をしよう29 卒論特別編)

今回は卒業研究、その成果としての卒業論文の話。 これから取り組む人に読んでほしい記事。 学部3年生以下や修士1年生なんかを想定した。 なお、理想的なスケジュールについては別に書いてあるのでコチラも参考にしていただきたく。 さて。 卒論も論文大詰…

本の紹介,「ゴリラとピグミーの森 (伊谷純一郎,岩波新書)」

ゴリラとピグミーの森 (岩波新書) 伊谷純一郎(著) 難易度:☆☆ 伊谷純一郎さんをご存知だろうか。 霊長類研究・人類学研究界隈では有名な人で、(広い意味での)サルの研究者。 生まれは大正15年だから、青春時代を戦争と共に過ごした世代。 野生のサルやゴ…

谷中研究室のスタイル

さて. そろそろ研究室選びの時期. 結構大事だと思っているのが,研究室との相性. 学生さんも結構気にしているものの,よくわからないという声を聞く. 先日もツイッターで以下のようなものを見た. 研究室との相性指導がフラット型・階層型リソースが集中…

お気に入りのバーの話

大学出て少しした頃か。 酒を覚えた。 大学時代も飲むには飲んでいたのだが、わざわざ1人で飲むほどではなく、仲間とワイワイやるための飲み物。 そんなところがあった。 大学を卒業して、単身北海道に渡り、いろいろあって半年後には単身埼玉へ。 その後も…

エビデンスと確からしさ

前回の続編。 前回は科学的なエビデンスについてと、経験知だって役に立つ、ということを書いた。 今回は、エビデンスについてもう少し。 ある事実について、研究論文によるエビデンスがあるとする。 この事実は正しい、と信じてよいのだろうか。 正解は、ダ…

研究ノートを書こう(研究をしよう28)

まだまだ続くこのシリーズ。 卒論生・修士の院生だとこれをおろそかにしている人、いるんじゃないだろうか。 今回は、この、研究ノートについて。 実験ノートやフィールドノートは、研究ノートの一形態だと思っていただければ。 まず。 研究ノートを用意して…

いつも〆切に追われている話(大学教員・研究者という生き物9)

大変久しぶりなこのシリーズ。 我々、わりと〆切仕事を抱えている。 しかも複数。 我々が忙しそうにしている理由の一つがこれ。 まず、大学は学校であるため、それに付随した〆切がある。 例えば、授業準備。 毎週毎週、〆切仕事をしているようなもの。 1年…

ココロ・エネルギー

「旅に出ます。探さないでください。」 そう実験室に置き手紙をして、僕は旅に出た。 全てのしがらみから逃れての、あてのない旅である。 お金はいくらかある。 時間はありあまるほどある。 僕の手には、果てしない自由が握られている。 もうノルマも締切も…

やってみたい成績評価法

僕の授業、学生さんの達成度については基本的に試験で測る。 理由は単純で、授業の目標達成度を測るものとして、これが一番客観的で優れていると考えるから。 これは、 なぜ、テストをするのか に書いた通り。 学生さんもまあだいたいはわかっていて、ちゃん…

小手先でない試験のテクニック(大学生のための学び方入門14)

大学生になっても、社会人になっても、避けて通れないのが試験。 単位認定試験、資格試験、就職試験、昇進試験。 これまでもこれからもさまざまな試験がある。 僕は立場上、試験を実施したり解答を見たりする機会がいくらかある。 解答を見ると、ああ、これ…

選挙の思考の一事例

前の選挙で自分の投票行動を記事にしていた人がいた。 こういう理由でこう投票する、という感じの記事。 これは大変おもしろかったので、僕もやってみようと思っていた。 よって、今日はこれ。 全く同じでもつまらないので、思考の途中経過をダダ漏れにして…

教員養成と研究振興のはなし

僕は現在、教員養成に携わっている。 そのため、教員が将来の選択肢である学生さんや、その養成に携わっているさまざまな大学教員と話をする機会が多い。 そして、これら方々から、気になることを聞くことがある。 教員養成に理解がない、それどころか、自分…

院で専門を変えることのあれこれ(大学院へ行きたい人へ9)

院で専門を変える。 時々聞く話なのだが、今回はこれについて書いてみる。 まず。 大学院で専門を変えることはアリなのか。 これは各教員・研究者でかなり意見がわかれると思う。 が、僕はアリだと思っている。 高校までの狭い勉強と経験ではなかなか全ての…

僕の研究室に向いている人・向いていない人

指導方針やメリット・デメリットなんかはすでに書いた。 こういう方針を書いているせいか、恐れをなして逃げていく学生さんの話をちらほら聞く。 でも、そんな恐れることはない。 大変ながらもみんな卒業していくし、他に比べて厳しいわけでもない。 ただ。 …

本の紹介,「ロヒンギャ危機―「民族浄化」の真相(中西嘉宏,中公新書)」

ロヒンギャ危機―「民族浄化」の真相 中西嘉宏(著) 難易度:☆☆ ロヒンギャの問題をご存知だろうか。 ミャンマーで大量に生じている難民の問題。 数年前にミャンマーの国内問題からロヒンギャ難民が大量に発生して国際的に問題となっている。 問題自体は知っ…

進学で研究室を変えることのあれこれ(大学院へ行きたい人へ8)

久々このシリーズ。 大学院に進学したい。 ではどこに進学しようか。 今いる研究室はわりと気に入っている。 でも、他大の院に進学してみたい。 こういう悩みは結構耳にする。 今回はこういう人に読んでほしい記事。 まず。 他大に行け、というのが僕の個人…

障害児等病理学特論2021(鳥取大学・院)

授業内容 第1回 オリエンテーション(オンデマンド) 第2回 神経系の基礎(1)(10/8) ~大脳の構造 第3回 神経系の基礎(2)(10/15) 大脳の機能 第4回 発達障害の基礎(1)(10/22) 最初~2発達障害の原因:DNAが伝えているもの 第5回 発達障害…

病弱児等の教育課程と指導法2021(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(10/6) 病弱の概要(1) 最初~病弱とは:合理的配慮 第2回 病弱の概要(2)(10/13) 病弱に関連した解剖と生理~病弱と教育:病弱教育の方法 第3回 病弱の概要(3)(10/20) 病弱と教育 病弱教育の歴史と現状(…

病弱児等の生理・病理・心理2021(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション 病弱の概要(1)(10/6) 最初~病弱とは:合理的配慮 第2回 病弱の概要(2)(10/13) 病弱に関連した解剖と生理~病弱と疾患:病弱児の病類の特徴 第3回 病弱の概要(3)(10/20) 病弱と疾患:症状と病因・生理…

大学教育の問題 その3 時間以外編

前回は大学教育の問題について、時間の観点から書いた。 今日はそれ以外の観点から書いてみる。 時間の話と全く独立の話ではなく、主には時間配分で教育以外のことに時間を使いたくなる要因が存在する、という話。 評価の問題 大学教員は研究者である。 その…

大学教育の問題 その2 時間編

前回のつづき。 大学教育の問題は、大きくは時間がないというところに帰結するということを書いた。 なぜ時間なのか、今回は具体的に掘り下げていく。 教育には手間がかかる 当たり前のことなのだが、教育には手間がかかる。 そして、当然ながらこの手間が授…

コロナの「自粛」の話

先日Twitterに以下のつぶやきをした。 自粛はあくまで自粛なので、無理ならする必要はないし、それ見ても特に悪い感情はわかない。仕方ないよ、1年半だもん。— Hisakazu YANAKA (@htyanaka) August 6, 2021 すると、知り合いの学生さんの質問箱に、以下の投…

大学教育の問題 その1 導入編

僕が大学生の時。 大学の授業にはひどいものが残っていた。 授業のレベルが学生に全くあっていないもの、準備を全くしていないと思われるもの、教科書を読み上げるだけのもの。 学生のことを考えて練られた授業というものもあったものの、ひどいものもいくら…