週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

やってみたい成績評価法

僕の授業、学生さんの達成度については基本的に試験で測る。
理由は単純で、授業の目標達成度を測るものとして、これが一番客観的で優れていると考えるから。
これは、 なぜ、テストをするのか に書いた通り。
学生さんもまあだいたいはわかっていて、ちゃんと勉強してくれる。

さて。
そんな僕ではあるが、試してみたい成績評価法がある。
本気のレポート評価。
文字通り、レポートを本気で評価するというもの。
もちろんできなければ落とす。

どういうものか。
まず、レポート・卒論を書くにあたって必須になるテキストライティングの本を3冊程度指定して必ず読んでもらう。
その上で、お題を与えて、小論文を作成する、というもの。
評価の観点は、当該授業に関する知識に加えて、お題に対する解答がしっかりしているか、論理構造は正しいか、テキストライティングはしっかりしているか、等を見る。
レポート評価後は一人一人返却し、レポート評価のポイントと問題点を解説する。
レポートを課す授業は多いが、個別に解説までする授業はほとんどないのではないか。

意図は単純で、授業の知識的な到達目標に照らした評価に加えて、レポート作成を通じたテキストライティングの技術を教育する。
本来はゼミや演習を通じて行うものなのだが、授業のレポートを通じてそういうことをやってもいいなぁ、と思った次第。
ターゲットの科目は、2年生くらいの専門科目で、人数があまり多くないやつ。
その他のレポートを書くにも、卒論を書くにも、社会に出てから仕事上の書き物をするときにも、きっと役に立つ。
この辺りは、 書く力(なぜ学ぶのか、何を学ぶのか 8 ) にも書いた。

そんなことを考えて、遊びに来た学生諸君にこの評価法をやってみたい旨を伝えたところ、反応がかんばしくない。
試験に代えてレポート評価、と言うと表情は明るくなるのだが、本気のレポートという用語が出てきたあたりから表情が曇り。
本気のレポートの内実を知るにつけ、頼むから試験で評価してくれ、と懇願される始末。
1人や2人ではない。
まあ、そんなわけで、本気のレポート評価、お蔵入りになったわけでございます。
いやぁ、いつかやりたいなぁ。

以上、教育のあれこれ話。
今回はこの辺で。




f:id:htyanaka:20211108182727j:plain 秋、ですなぁ。


-----
2021/11/08 18:24
休暇中。
鳥駅スタバにて。


雑記帳トップへ戻る
HPへ戻る


Update 2021/11/08
Since 2016/03/06
Copyright(c) Hisakazu YANAKA 2016-2021 All Rights Reserved.