さて.
そろそろ研究室選びの時期.
結構大事だと思っているのが,研究室との相性.
学生さんも結構気にしているものの,よくわからないという声を聞く.
先日もツイッターで以下のようなものを見た.
研究室との相性
— 中村聡史(BADUIの人) (@nakamura) January 29, 2022
指導がフラット型・階層型
リソースが集中投入・平均的に投入
活動が個人戦・集団戦
自由・ノルマ制
運営の主体が学生・教員
研究室が静か・賑やか
イベントが少ない・多い
人間関係がドライ・ウェット
男性が多い・女性が多い
進学率が低い・高い
あたりかなぁ
なるほど,これは大事だ.
うちも公開してみようと思うに至った.
そこで今回はうちの研究室のスタイルについて書いてみようと思う.
これをもとに相性を考えていただいて.
なお,研究室の指導方針や学べる事などは過去に書いているので下の記事も参考になる.
谷中研究室で研究したいと考えている人へ
谷中研究室のメリット・デメリット
僕の研究室に向いている人・向いていない人
また,一般的な研究室の選び方については以下をどうぞ.
卒論指導教員(研究室)の選び方
指導:フラット・支援型
基本的には上下関係がはっきりした指示・命令型の指導ではなく,学生さんのモチベーションによる研究活動を支援していこうというタイプ.
自分で考えて自律的にやってほしいと思っている.
意見が対立することはあって,その場合はフラットな関係で議論する.
僕が間違っていることももちろんある.
指示に従ってやりたい,というタイプは向いていないか.
テーマ:自由・学生の興味に沿う
僕の研究と学生さんの研究はきっちりわけている.
このため僕が研究テーマ等を渡すことはしない.
学生さんは自分の興味に基づき,自由にテーマを設定できる.
数値を扱う方法論はわりと得意で,それ以外の方法論については一緒に勉強していくスタイル.
研究テーマについては主は学生さん,従が僕で,後方支援に徹する感じ.
リソース:希望者の早い者勝ち
指導のためのリソース(僕の時間)は希望者の早い者勝ち.
やっていないから呼んで注意するとか指導するとか,そういうのはない.
わからないことがあり次第,研究室に突撃してどんどん質問する,何かを依頼する,などをすると,順番に対応していく.
なお,学期末や卒論提出間際は,わりとみんな指導を求めてくるのでリソースの確保が難しくなりがち.
活動:個人戦・強制的なイベントなし
ゼミで授業時間以外に何かする,というのは基本的にはない.
グループで組んで研究をするなどもない.
週1-2回のゼミ以外は,個人ごとの活動になる.
なお,希望する3年生には4年生の研究の手伝いをしてもらう,というのも考えてはいるものの,今のところ実現していない.
運営の主体:学生
運営の主体は学生.
決まりやルールも各々で決めたらいいと思っている.
こちらから設けているルールは,実験室の飲食禁止と仲良くやってね,くらい.
あとは好きにやっていただいて.
研究室の賑やかさ:年による
これは年による.
おとなしい場合が多い気はするが,にぎやかな学年もある.
イベント:学生が企画すれば
研究室の飲み会,親睦会等のイベントは僕が企画することはない.
ただ,学生さんが企画すれば極力参加するようにしている.
過去には,夏休み突入打ち上げ飲み会,実験室クリスマス会,お別れ会などがあった.
隣のゼミと合同で,ボーリング大会,カラオケ大会,ゼミ室鍋パなんかも.
教員・学生の人間関係:学生に合わせる
ドライかウェットかは,学生さんに合わせる.
相手がドライなタイプならドライ,ウェットなタイプならウェットになっているのではないかと思う.
ただ,根が感情的な人間ではないので,ウェットといってもドライに見えるかもしれない.
男女比:女性多
これも年によるが,女性の方が多い傾向.
数年に一度,男性が多い年がやってくる.
まあ,これは現任校の特徴でもあるが.
進学率:1-2割(外部推奨)
大学院に進む人はあまり多くない.
うちの研究室への院進学はあまり奨めていない.
これは,せっかくだから別の世界を見ておきなよ,という意味合いによるもの.
どうしても,というなら止めはしないけど.
そういうわけだから,外部の院に進むことによるトラブル等は心配ない.
研究時間と土日祝日
理系の研究室なんかだと,実験室にいなくきゃいけない時間などが決められている場合がある.
うちはそういうのはない.
土日祝日についても休むことを推奨.
やはり息抜きは大事.
まあやりたい人を止めることはしないが.
自分のペースで好きにやったらいいと思っている.
ただ,このルールは僕についても当てはまる.
基本的に土日祝日は学生対応をしない.
質問なども平日日中の通常の時間にお願いしている.
切羽詰まっているときは相談に乗らないでもないが,みんなが毎年それをやったため、疲労困憊満身創痍になった.
よって今は,できれば休みたいと主張している.
その他
実験室があり,自分の机と書棚がもらえる.
静かに使うのであれば,研究以外でも使ってもらって構わない.
研究室への敷居が低いのも利点のひとつ.
わからないことがあればいくらでも質問していい,という方針なので,使い倒したい人はおすすめ.
ほかには,,,,あ,チョコレート.
では,今回はこの辺で.
ゼミ合宿はやってみたいのだけどねー。
松江にて。
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2022/02/07 22:09
寝る前。
自宅にて。
Update 2022/02/07
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