週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

選挙の思考の一事例

前の選挙で自分の投票行動を記事にしていた人がいた。
こういう理由でこう投票する、という感じの記事。
これは大変おもしろかったので、僕もやってみようと思っていた。
よって、今日はこれ。
全く同じでもつまらないので、思考の途中経過をダダ漏れにして記事にしてみようと思う。
政治が難しくてどう勉強したらいいのでしょう、聞かれることがあるので、そういう人たち向け。
僕はこう考える、という話なので、決して真似する事なく、自分なりに考えるための材料としていただければ。
これね、わりと勇気いる。

政治信条などのスタンス

特定の支持政党なし、無党派
保守ではないと思うけど、革新でもない。
中道。
現在の空気だと、やや左に見えるかも。
大事にしている価値観は、自由、民主主義、立憲主義法治主義、公正。
民主主義観は、議論による相互理解とその上でのベターな政策選択を重視するタイプ。
多数派が常に正しいとは限らないというのも信条。

気にしている政策は、格差是正、教育・研究・子育て系政策の充実、労働問題、困っている人への支援。
ただ、財政の現状は憂慮。

今回の選挙の争点

個別の政策というよりは、僕が大事にしている価値観(自由、民主主義、立憲主義法治主義、公正)などを守る、というのがポイント。
詳しくは、下にある思考ダダ漏れの与党あたりの内容を読んでいただいて。

思考ダダ漏れ開始

今回は4年ぶりの任期満了に近い選挙なため、与党についてはやったことへの評価がメイン。
議院内閣制なので、与党が支持した内閣が行政権を行使した。
当然その責任は与党にある。
選挙で勝った場合は、前在任期間にやったことは支持された、となる。
選挙後も基本的には現路線の継続が前提となるので、やったことを評価して継続するのがいいのかを見るのが早道。

で。
まずは与党、自民党公明党
僕の評価は不可。
理由はいろいろあれど、一番は財務省の官僚を自殺させてしまったこと。
これはかなりショックだった。
政治家が言い出したことを発端に、政府組織が真面目な官僚を死に追いやってしまった。
官僚が違法行為の強要を苦に自殺した。
その発端も背景も、政治家が関係している。
こんなことが許されていいわけがない。
上司たる佐川さんは官職を辞したけど、政治家は誰も責任をとっていない。
これは些細なことでもなんでもなく、こういうことを許すと次もまた似たようなことが起きる。
責任を取らせなくてはいけない。

不祥事も多かった。
現職の法務大臣が就任直前の選挙で大規模な買収、実刑で有罪が確定。
河合案里氏、吉川貴盛元農相、菅原一秀氏が公職選挙法収賄などで辞職。
他にもIR収賄疑惑の秋元司氏、他不祥事で離党が4名。
ここ1,2年、思いつくだけでこれだけいる。
多すぎる。
他にもグレーなのも含めればちょっとうんざりするレベル。
権力は腐敗する、という。
特に、公職選挙法収賄は、民主主義の根幹をなすものであり、これだけの数を出した、という責任は重い。
十分な説明もなく、反省しているようには見えない。

コロナ禍での対応もまずかった。
特に、国民の意見を無視してのオリンピック実施やGoToの実施と、それ以後の感染拡大。
専門家の意見も含めて、異なる意見に本当に耳を貸さなかった。
耳を貸さないのであれば丁寧に説明すればいいのだが、それもなかった。
コロナ以前からさまざまな場面でそのような態度が見られたが、コロナ対策でこの悪いところが大きく顕在化した。
コロナの場合、人の命がかかっているわけで、簡単に見過ごしてはいけないと考えている。

岸田さんが「民主主義の危機」と言っていたが、僕もその通りだと思う。
よくないことをしたら、票を減らす。
反省してもらって、また時期が来たらがんばってもらう。
主義主張以前の問題で、今回の与党への評価は不可。


続いて野党。
政策による野党の選択ではなく、与党へ不可の評価を突きつけるのが目的なので、入れた野党があとから与党と組むというのではしょうがない。
この点で、維新が選択肢から消える。
この党は、今までも与党に協力することが多く、政策も近い。
与党批判よりも他の野党批判のトーンの方が強い印象。
いざという時に与党に協力したり、連立組まれたりしたら困る。
所属する議員にも資質に問題を感じる者がいくらかいて、ここもマイナスポイント。

国民民主。
この党も裏切りが怖い。
前回の選挙ではこの党に所属する前原さんが希望の党との協力を掲げ、挙句、「排除」発言につながりぐちゃぐちゃになった。
立憲との合流の際も、合流すると決定しながら、結局今いるメンバは合流しなかった。
いまいち信用できない。

れいわ。
ここは逆に過激すぎる。
批判の急先鋒としても、重度の障害のある候補者を立ててみたりの部分も、いろいろとおもしろみはあるのだけど。
掲げている経済政策は、財政的バランスが悪すぎると思っている。
野党間の連携なんかを見ていると、主張は強いがいざ協力となった場合妥協ができるのか、という点も不安。

というわけで、消去法で立憲と共産。
立憲はバランスは悪くなく、自民の対立軸としては本命。
言葉があまり響かない、批判のやり方がうまくない、等々思うところはある。
が、与党への批判票としてはここが選択肢の一つ。
未熟であることはまあその通りなのだけど、2大政党制みたいな政治体系を目指すならここを育てて核としなきゃなのかなぁ、なんて思ったり。

共産は、永遠の野党、圧倒的強さの野党、というのが僕の評。
共産主義は僕は全く支持していなくてそういう意味では入れたくない党なのだけど、批判能力はかなり買っていて、現与党勢力がまだ力を持つと読むなら選択肢としてはあり。
絶対に権力になびかないし、妥協もしない。
過去にもここの批判から権力の不正が暴かれていったり法案の問題点が明らかにされていったことがある。
この辺りは、国会中継を見ると強く感じる。
我が国の共産党嫌いの空気から考えて、大きく票を伸ばしたり権力の座に就くなんてことはないと思っている。
地方議員や末端の候補には変なのもいるのだが、当選可能性があるところにいる議員さんは優秀で権力と緊張関係を作るのには打ってつけ。
あまり大きくは伸ばしたくないけど、批判の受け皿としては強い。
情勢を見ながら選択肢の一つとして考えている。

今回は政権交代が起こるとは考えていないので、その前提での思考だったが、政権交代が見えてくるほど伸びてくると野党選びは少し事情が変わってくる。

まあそんなことを考えつつ、さらに情報を集めて、情勢をみながらギリギリまで考える予定。
いつもは政策を見ながらじっくり考えるのだけど、今回はそんな感じにならず。
次回は自由や民主主義を前提として、政策を見ながら考える選挙になってほしいもの。




f:id:htyanaka:20211026083510j:plain 横浜かな。

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2021/10/25 23:21
寝る前。
自宅にて。


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Update 2021/10/25
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