週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

大学教員向け

つれえぜ、一人親方研究室(教育奮闘記10)

医学部や工学部だと、1つの研究室に教授を頂点として、准教授・講師・助教等の教員がいて、さらに複数スタッフがいるということが多い。 この仕組みを講座制というそうで、昔はこの方式をとることが多かった。 いわゆる博士講座と呼ばれる方式で、教員数の積…

日本語の論文は必要

英語は研究業界の共通語である。 よって研究者は英語で論文を書くべきである。 日本語の論文なんて不要。 研究業績としては評価しない。 この業界にいると、そういう極端なことをおっしゃられる方にお会いする。 と、いうか、それがスタンダードで疑われてす…

本の紹介,「アメリカの大学・ニッポンの大学(苅谷剛彦,中公新書ラクレ)」

アメリカの大学・ニッポンの大学 苅谷剛彦(著) 難易度:☆ 著名な教育社会学者が、まだ新人だった頃に書いたアメリカの大学に関する本。 専門書ではなく、本人がアメリカの大学での教育経験を踏まえた軽い読み物。 数年前に読んだのを再読したのだが、おもし…

AIと大学教育 その3 AI時代の大学教育

今回は大学教育について。 想定読者は主に同業者。 ChatGPTを含めたAIがどんなものかは前回までに書いた。 今回はそれを踏まえて、これから大学教育でどう対処していくかについて考えていく。 レポートによる成績評価 この問題。 大学教員の間ではホットな話…

AIと大学教育 その2 大学生のAIとの付き合い方

前回はChatGPTを使ってみた雑感について書いた。 今回は本題。 AIと大学生はAIとどう付き合うべきかについて考えてみたいと思う。 想定読者は、大学生、大学教職員および関係者。 ただ、今回はメインのメッセージは大学生に向けている。 あくまで素人が使っ…

AIと大学教育 その1 ChatGPTを使ってみた編

ChatGPTを使ってみた。 教育での利用とそれを前提として何をやるべきか考えるため。 ChatGPTってなあに?というところからスタートだったため、以下に調べてわかったこと簡単に書いておく。 Open AIという非営利系の組織が作るAIについてそれを利用する一形…

研究者の評価は難しい

今回は「大学教員の評価は難しい」の続き。 教員としての評価は確かに難しいが、研究者としての評価はできるのではないか。 研究論文の数を数えればいいだけだから。 研究業界では一般的に研究業績を使って研究者の評価は可能なものとして考えられている。 …

大学教員の評価は難しい

大学教員を評価することはできるのか。 政府は数値評価を重んじるし、研究業績主義の研究者なんかは、できると無邪気に信じている。 ただね、僕は大学教員の評価、かなり難しいと思っている。 まず。 よく聞く主張としては、研究業績こそが大学教員の評価、…

教員養成と研究振興のはなし

僕は現在、教員養成に携わっている。 そのため、教員が将来の選択肢である学生さんや、その養成に携わっているさまざまな大学教員と話をする機会が多い。 そして、これら方々から、気になることを聞くことがある。 教員養成に理解がない、それどころか、自分…