雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。

院に行きたい人が知っておきたいこと(大学院へ行きたい人へ6)

僕は地方国立大の学部経由、大手国立大学・大学院(修士)というコースをたどった。 周りには院への進学を志す人がほとんどおらず、研究大学の学生なら当然知っていることを知らなかった。 そこで、当時の僕を想定しつつ、知っておきたいことをいくつか書く…

大学教員(僕のなりたかったもの7)

いろいろと書いてきたが、いよいよコイツ。 これになりたいと思ったのは大学生の中盤ごろ。 もともと修士で他大の院に行くことは大学入学時から決めていた。 その延長線として大学教員という選択肢が出てきた。 理由はいろいろある。 まずは、大学教育に関わ…

本の紹介,「アメリカの教室に入ってみた: 貧困地区の公立学校から超インクルーシブ教育まで(赤木 和重(著),ひとなる書房)」

赤木 和重 赤木 和重(著) 難易度:☆ 研究業界にはサバティカル休暇というものがある。 研究休暇とも言われる。 大学に何年か務めるともらえ、一定期間(長いと1年間)通常の業務が免除される。 この期間を利用して、充電したり研究したり他機関に留学に出た…

震災10年

あの日、僕は福井のとある大学にいた。 脳波実験をしていて、実験室の外で実験用のモニタを見ていた。 14時46分。 ゆっさゆっさと静かに揺れ始めた。 天井にぶら下げていた、予備の脳波電極がゆっくりと揺れていた。 小さくゆるい周期で少し長めのその揺れを…

夜行列車のはなし

今はもう残り少なくなったが、僕が大学生くらいまでは夜行列車というのが存在した。 夜に、東京駅、上野駅の在来線ホームに行くと、行き先案内板には全国の地名が並んでいた。 これらの駅に行けば、本当に全国各地どこにでも行くことができた。 南は西鹿児島…

本の紹介,「電池が切れるまで 子ども病院からのメッセージ(すずらんの会,角川文庫)」

電池が切れるまで 子ども病院からのメッセージ すずらんの会(編) 難易度:☆ 世の中には、病気のため通常の学校に通うことができない子どもたちがいる。 ただ、我々には教育を受ける権利があるため、これを保障するために様々な仕組みが用意されている。 院…

成功の理由と失敗の原因と格差社会の話

成功するとお金持ちになり、そうでないとお金持ちになれない。 ある職業は収入が多く、ある職業は収入が少ない。 同じ会社でも、地位によって収入に格差が生じる。 仕事ができる人は富み、仕事ができない人は貧する。 新自由主義の中で、当たり前に受け入れ…

卒業研究の進め方と落とし穴(研究をしよう23)

今回は卒業研究にしぼったテーマを。 卒論生がおちいりやすい落とし穴と研究のすすめ方について。 卒論生はその多くが初めての研究になる。 それがゆえに、研究の進め方の勝手がわからなかったり、落ちやすい落とし穴があったりする。 今回はそれなりについ…

研究テーマを決める(研究をしよう22)

論文の読み方、文献整理、研究計画の立て方はすでに書いた。 これであとは研究計画が勝手にできあがるだろう、と思っていた。 ただ、先日、学生さんが何をやっていいかわからない、と言ってきた。 確かに、今まで書いてきたことだけだと、独力で進めるには少…

2020年と30代を振り返る年の瀬の話

えらい目にあった。 30代とここ1年の話である。 30代については、今年の40歳の誕生日前日に厳かに振り返る予定も、それすら叶わなかった話は既に書いた。 まあそんなわけなので、ここ一年と30代についてしみじみと振り返りつつ、次の1年の夢と希望を書いてみ…

裁量労働制と大学教員 その1 基本編

大学教員は裁量労働制という仕組みで働いている。 特に国立大学は多くがそう。 ただ、大学教員がこの仕組みを理解しているかというと、そんなことはないように思う。 そこで、今回はこの仕組みについて知っていることを書く。 自分への備忘録としての意味合…

四十路記念日

去る9月1日。 僕はめでたく四十の大台に乗ることになった。 四十といえば、中学生の時の人生計画だとすでに中3の息子がいて、本気のキャッチボールをしている、というはずの年齢。 いろいろと思うところがあり、散々だった30代を振り返りつつ、その日を厳か…

本の紹介,「‪心の理論―心を読む心の科学 ‬(子安 増生,岩波科学ライブラリー)」

‪心の理論―心を読む心の科学 子安 増生(著) 難易度:☆☆ 心の理論という言葉をご存知だろうか。 心理学の世界では知らない人がいないくらい有名。 僕も発達心理学や発達障害系の授業で必ず扱うトピック。 心の理論。 簡単に言うと、他人が何を考えているかを…

友人に教える(大学生のための学び方入門13)

いろいろ書いてきたこのシリーズ。 次はこれ。 友人に教える。 これは前に書いた「自分の言葉で説明してみる」の亜種。 大学ではテストや課題がある。 これは結構ヘビーなので、みんな四苦八苦する。 この時、教える役を買って出てみよう。 重宝される上に、…

本の紹介,「15メートルの通学路(山本 純士 ,角川文庫)」

15メートルの通学路 山本 純士(著) 難易度:☆ 久々のこのシリーズ。 紹介したい本は結構あるんだ。 ただ、書くにあたっては本を読み直しているので、ちと時間がかかる。 忙しいと、なかなかね。 言い訳はすんだので本題。 みなさんは病弱教育という言葉をご…

高校教員(僕のなりたかったもの6)

さあいよいよ、今の僕を見て予想つくものが登場。 高校教員。 こいつになりたい、という時期がかなり長いこと続いた。 ただ、なりたい、と思った時期はかなり遅い。 僕はちょっと変わった経歴を持っている。 大学に2つ通っているのだ。 一つ目はさる地方国立…

ゼミで発表するときに気をつけること(研究をしよう21)

今回はゼミ発表の話。 研究論文を紹介する。 自分の研究進捗を発表する。 学部も後半になるとこういう機会が増えてくることと思う。 今回はそんなゼミ発表についてのTIPS。 ゼミの目的が何かについては前回の記事で書いたのでそちらを参考にしていただきたく…

中古本のすすめ(大学生のための学び方入門12)

大学生はお金がない。 僕も大学生だったのでよくわかる。 そこで、有効活用したいのが中古本。 新品よりちょっとばっちいかもしれないが、用途としては全く問題がない。 お金を浮かすにはかなり有効で、僕は今でも結構使う。 中古本を利用するには何種類か方…

がんばった奥歯の話

数年前の話。 奥歯が痛くなった。 冷たいものを飲んだ時にしみるのだ。 こういうのはまったくがまんしないタイプなので、早速歯医者に行った。 歯医者先生曰く、親知らずが虫歯になっているとのこと。 横向きに生えていて、治療ができないので抜くしかない、…

記者(僕のなりたかったもの5)

細々と続けているこのシリーズ。 いよいよ大学生に。 僕は入学前から大学院(修士)にいく予定だったので、大学では幅広く学ぶことを主眼に置いていた。 幅広く学んだ上で、大学院で特定の分野の専門性を深めようというハラ。 大学学部はリベラルアーツ(教…

本の紹介,「戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗(加藤 陽子,朝日出版社)」

戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗 加藤 陽子(著) 難易度:☆☆ 僕が二十歳の頃からずっと知りたいことの一つに、なぜ日本はあの無謀な戦争をしたのか、というのがある。 学校で学んだことや常識では、どう考えても無謀な戦争。 じゃあなんで戦争に突入…

社会人経由研究者のススメ(大学院へ行きたい人へ5)

大学生と話していて時々出会うのが研究者になりたい(博士号が欲しい)というタイプ。 ただ、僕はあまり職業としての研究者は勧めていない。 これは業界の状況があまりに厳しいため。 博士がたいへん余っていて、優秀でも就職に失敗することがある。 せっか…

新書をうまく使う(大学生のための学び方入門11)

大学の授業を受けた。 何を言っているのかちんぷんかんぷん。 指定の教科書を読んでみたけど、あまり頭に入ってこない。 授業によっては教科書すら指定されていないかもしれない。 しかし、その分野はしっかり学びたい。 大学においてはわりとよくある話だと…

オンライン授業備忘録〜システム編

さて、前回は前期の授業スタイルについて書いた。 今回は授業のシステムについて。 僕の授業システム(前期前半) ウェブカメラ エレコムかサンワサプライか、かなりオーソドックスなWebカメラを使用。 通常はオフで、必要に応じてzoomのカメラを切り替えて…

僕の読書物語 その2

さて、前回のつづき。 前回は大学生前半の小説読みあさり記について書いた。 その小説が中心だったのは、大学生の前半。 当時はバイト代の多くが本代に消えていた(代わりにモテアイテムの車は買えなかった)くらいの本の虫。 月1万円は確実に本に使っていて…

僕の読書物語 その1

本を読め。 僕が学生によくいう言葉。 本を読めると情報を手に入れることができる。 卒業後は誰かが教えてくれる、という機会は格段に減るので、それまでに読む力をつけておくといいよ、いう意味もある。 この辺りは別記事「読む力」を読んでいただければ詳…

オンライン授業備忘録〜授業方法編

コロナのごたごたから約半年。 ようやく前期の授業もひと段落。 そこで、前期オンライン奮戦記と僕の授業スタイルを書いておこうと思う。 これから行う同業者との情報交換と、学生さんへ裏話的な書き物として。 4月に突如、授業の延期とオンライン化の方針が…

僕の遠隔授業の進め方について(2020後期)

コロナの影響により当面の間、私の授業はオンラインという形をとります。 進め方を書いておきますので、受講者は確認をしておいてください。 同業者の方は参考にしていただければと思います。 使用ツール 会議ツール:Zoom 相互やり取り:Zoom Chat欄 ファイ…

障害児等病理学特論2020(鳥取大学・院)

授業内容 第1回 オリエンテーション(10/2) 第2回 神経系の基礎(1)(10/9) ~大脳の構造:脳の大まかな区分 第3回 神経系の基礎(2)(10/16) 大脳の構造:大脳の構造~ 第4回 発達障害の基礎(1)(10/23) 最初~発達障害の原因:DNAの塩基配…

病弱児等の教育課程と指導法2020(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(10/7) 病弱の概要(1) 最初~病弱とは 第2回 病弱の概要(2)(10/14) 病弱に関連した解剖と生理~病弱と疾患 第3回 病弱の概要(3)(10/21) 病弱と教育 病弱教育の歴史と現状(1) 最初~黎明期 第4回 病…