週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

大学教育の問題

AIと大学教育 その3 AI時代の大学教育

今回は大学教育について。 想定読者は主に同業者。 ChatGPTを含めたAIがどんなものかは前回までに書いた。 今回はそれを踏まえて、これから大学教育でどう対処していくかについて考えていく。 レポートによる成績評価 この問題。 大学教員の間ではホットな話…

AIと大学教育 その2 大学生のAIとの付き合い方

前回はChatGPTを使ってみた雑感について書いた。 今回は本題。 AIと大学生はAIとどう付き合うべきかについて考えてみたいと思う。 想定読者は、大学生、大学教職員および関係者。 ただ、今回はメインのメッセージは大学生に向けている。 あくまで素人が使っ…

AIと大学教育 その1 ChatGPTを使ってみた編

ChatGPTを使ってみた。 教育での利用とそれを前提として何をやるべきか考えるため。 ChatGPTってなあに?というところからスタートだったため、以下に調べてわかったこと簡単に書いておく。 Open AIという非営利系の組織が作るAIについてそれを利用する一形…

研究者の評価は難しい

今回は「大学教員の評価は難しい」の続き。 教員としての評価は確かに難しいが、研究者としての評価はできるのではないか。 研究論文の数を数えればいいだけだから。 研究業界では一般的に研究業績を使って研究者の評価は可能なものとして考えられている。 …

大学教員の評価は難しい

大学教員を評価することはできるのか。 政府は数値評価を重んじるし、研究業績主義の研究者なんかは、できると無邪気に信じている。 ただね、僕は大学教員の評価、かなり難しいと思っている。 まず。 よく聞く主張としては、研究業績こそが大学教員の評価、…

大学教育の問題 その3 時間以外編

前回は大学教育の問題について、時間の観点から書いた。 今日はそれ以外の観点から書いてみる。 時間の話と全く独立の話ではなく、主には時間配分で教育以外のことに時間を使いたくなる要因が存在する、という話。 評価の問題 大学教員は研究者である。 その…

大学教育の問題 その2 時間編

前回のつづき。 大学教育の問題は、大きくは時間がないというところに帰結するということを書いた。 なぜ時間なのか、今回は具体的に掘り下げていく。 教育には手間がかかる 当たり前のことなのだが、教育には手間がかかる。 そして、当然ながらこの手間が授…

大学教育の問題 その1 導入編

僕が大学生の時。 大学の授業にはひどいものが残っていた。 授業のレベルが学生に全くあっていないもの、準備を全くしていないと思われるもの、教科書を読み上げるだけのもの。 学生のことを考えて練られた授業というものもあったものの、ひどいものもいくら…