週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

谷中研究室に関するQ&A:学部編

研究室(学部ゼミ)配属について、よくある質問をQ&Aとしてまとめてみました。
ゼミを決める時の参考にしていただければ幸いです。
なお、大学院修士編、もいずれあげる予定です。
また、研究室のあれこれについてはこちらにも書いています。
まだの人はお読みいただいて。

Q:特別支援教育には興味ないのですが、大丈夫ですか?

大丈夫です。
障害に関することの他に、心理学・発達の分野で研究ができます。
教科教育について、その学習過程を心理学的に研究、特別支援的な観点(できない、に注目するなど)というようなテーマもありえます。
脳波計などを使って、生体から信号を計測するような研究もできなくはありません。
テーマに関してはかなり幅広く設定できます。

Q:特別支援の免許を取らないのですが、ゼミに入れますか?

問題ありません。
過去のゼミ生を見ると、免許なしが半分くらいいます。
なんなら、僕の授業を一つもとったことないという強者ゼミ生も何名かいます。

理由としては、心理学がやりたかった、発達研究がやりたかった、脳に興味がある、特別支援学校以外の仕事を志していて、障害のことを勉強(研究)したいと思った、などがあります。
幼児教育関係、小中高の教員志望組、研究志向、あたりの学生さんはわりときます。

Q:ゼミでは何をやりますか?

メンバーが順番に論文紹介をしていきます。
興味ある論文を自分で探してきて、メンバーと内容を共有する、というのが基本スタイルです。
3年生前半は研究論文の読み方、方法論の勉強、様々な分野の勉強などが中心になります。
これらを主な目的として、ゼミでの論文共有(発表)をしていきます。

3年生後半は、自分の卒論のテーマ決めるために、引き続き論文紹介していきます。
この時期は、ゼミで発表するために論文を読むのではなく、日常的にたくさん読んでいる論文の中から選りすぐりをゼミで紹介するような感じでしょうか。
3年最後に、研究計画の初版完成を目指します。
必要に応じて、方法論の勉強会なんかをやったりするのもこの時期。

4年生は前半に論文紹介と研究計画発表を。
後半になると卒業研究進捗報告会、大相談会と化します。

通常のゼミは以上のように進みますが、これに加えて、異学年合同のゼミ、というのを月1くらいでやります。

Q:どんな能力が身につきますか?

ちゃんとやる(時間をかける)と、学部レベルとしてはかなりいい線の研究能力が身につくと思っています。
と、同時に、研究したトピックに関しては、学内では1番詳しくなっているはずです。

ただ。
卒業研究、卒業論文は、あくまで教育上の教材と位置付けています。
これは、世間の大学教員の中ではマイノリティになるかもしれません。
作品としての研究の質の高さ、よりも、その過程で身につく研究以外の各種能力というのを重視しています。

人によって時間をかける領域が異なるため多様ですが、論理的な思考・説明などをする力はわりとみなさん身についている印象があります。
論理性と地続きなのが、問題発見解決の能力。
これもいいセン行きます。
他には、プレゼンする力、物おじせず質問する力、書く力なども鍛えられます。
副次的なものとしては、データを読む力、統計的素養、パソコンを操る力、なども。
全然エクセルができなかった学生が、卒業後職場でエクセルのエキスパート扱いされている、と報告を受けたこともあります。

Q:厳しい、と聞きましたが本当ですか?

うーん。
あまり、厳しくないと思います。
少なくとも、管理したり怒ったり、というのはないです。

厳しい、という部分を挙げるとすれば、研究全般に対しては理想論を言うので厳しく見えるかもしれません。
研究の質の部分に妥協して、いーよいーよ、なんてことは言わないので。
ダメなものはダメ、アマイものはアマイ、と言います。
その部分は厳しく見えるかもしれません。

厳しい、と言われるのは、たぶんゼミ生自身の研究を見る目が厳しくなるから。
ゼミ生自身の要求水準が上がるので、やることがたくさんになって他より忙しくやっているのが外から見ると厳しく見えるのだと思っています。
基本的に「好きにしたらいいよー。でも、それやると、こうなるよー。それでもいいなら、やったらいい。」というような、感じで選択はゼミ生にしてもらっています。

Q:放置、と聞きましたが本当ですか?

放置、ではなく、管理しない、が正しいです。
緩やかな注意喚起はしますし、指導は定期的にします。
求めれば最優先で対応するので、密にやりたい人はかなり密に、そうでない人は疎に。
そんなふうに進みます。

それを放置というのであれば、放置なのかもしれません。
なお、放置っぽいからやめたのに、これなら先生のところにしておけばよかった!というのは言われたことがあります。

指導では自由と自主性を重んじていますが、求められれば、時間は僕の研究よりもはるかに高い優先度を持って対応します。
ただ、アドバイスはいくらでもするけど、僕が決めて学生は指示通りやる、というのはしません。
それでは教育にならないので、意図的に避けています。

Q:能力に自信がありません。ついていけるでしょうか?

時間が使えるのであれば、気にしなくて大丈夫です。
ちゃんと育てます。
逆に、育ちたくない、育てられたくない、という場合はミスマッチなのでやめておくのが無難だと思います。

それと。
研究で伸びる伸びないは、これまでの学業成績の高低とはちょっと違うと思っています。
試験テクに長けていて成績が高かった学生が研究では伸び悩む、というのはよく見ます。
逆に、成績はそこまで良くないのだけど、研究ははまる、という場合もあります。
なお、大学教員は学生時代成績がよくなかったタイプが一定数います。
僕もGPAがあったならばそこまで高いタイプではなかったと思います。

Q:他にウリはなんですか?

教員へのアクセスのハードルが極端に低い。
お菓子の供給がある。
くらいでしょうか。

酒カスなのでねだると酒も飲めます。




修繕中の姫路城。


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2024/01/20 18:57
久々鳥取休み。
ドトール鳥取駅にて。



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Update 2024/01/20
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