週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

政治を勉強したい人のために No.1 時事と問題を知る

「政治のことを勉強したいのですが、どうしたらいいですか。」
これはたまに質問されること。
SNSで発言したり、ここでものを書いたりしているせいか。
そこで、今回はこのことについて書いてみようと思う。
ここでいう政治は学術的なことではなく、あくまで一般的な社会人としてのお話。
なお、民主主義社会とは、一人一人が政治参加する社会だと思っている。
構成員がよく考えて政治的意思を表明することは、それだけ社会がよくなることだと思っている。

さて。
では具体的に何をすればよいか。
そこまで難しいことはない。
日々の生活の中に、少しだけそのための時間を取る程度でいい。

幅広く時事情報を仕入れる

いきなり政治のことを考えようとしても何もできない。
まずは幅広く社会のことや問題を知っておく必要がある。
これは昔からやり方は同じで、日々新聞を読む、ニュースを聞く、が基本。
今もかなり有効な方法だと思っている。
そして、この積み重ねは無視できない。
冒頭の質問をするような人は、まずこれをやっていないことが多い。
でも、政治は社会のことになんらかの判断を行うことなので、これを知らなければ何もできない。

まあ、NHKニュースを毎日見る、あたりから始めるのがいいのではないか。
ポッドキャストにはNHKラジオニュースも出ているので、それを必ず聞くようにする、でもいいと思う。
オススメはNHKラジオニュースの夜10時のニュースジャーナル。
平日1時間程度幅広くやってくれるので、ポッドキャストを流しっぱなしにしておくだけでも違う。
朝7時、夜7時の20分のやつもある程度世の中のことを俯瞰できる。
新聞だと、日経新聞、大手紙なんかを購読して、毎日目を通すようにするのがよいか。
オンライン版だと安価で読めるので、契約してスマホで読むのがおすすめ。
これらは、就活はもちろん、社会に出てから仕事をする上でも役に立つので早めにはじめるのがいいと思っている。

もちろん、メディアには偏りがある。
その組織の色のようなものがあって、政治介入などよって内容に影響を受ける。
なので、過信は禁物なのだが、それはある程度時事情報に触れてからでいいと思っている。
ある程度、時事の流れが頭の中に入ったら、コンビニで他紙を買って読み比べてみたりするとおもしろい。
同じ出来事を伝えるのに、新聞社によって印象や内容、扱いがこんなに違うのだということがわかる。
これをいくらか繰り返すと、新聞社やメディアの色がわかって、それを加味した上で情報を解釈することができるようになる。
このくらいまでいくと、新聞社を複数契約するような人が出てくる。
が、それは社会に出てからでもいい。
ちなみに、僕は国内はオンライン版を3紙、海外を1紙、オンライン版で契約している。
全部合わせても、紙配達版と比較したら安価で、いい時代になったと思っている。

なお、契約せずともネットで出てくるニュース記事を読めばいい、という意見があるかもしれない。
これに関しては、ここでの目的から不適当。
ここでは、現在の社会の状況について、幅広く知ることが目的なので、契約して最初から最後まで目を通すことが大事になる。
ネットの記事は無料で便利なのだが、無意識のうちに自分の知りたい情報に偏って選んでしまいがちになるのが難点。
これは、SNS経由の新聞記事も一緒。

トピックを絞って勉強する

時事情報を仕入れていくと、特に興味がわく問題が出てくる。
重要そうだけど、自分でどっちをとればいいのかわからない。
ニュースや新聞だけだと内容がよくわからない。
意見が割れていて、どっちの論がいいのかわからない。

こういうのが出てきたら、これらのトピックについて勉強してみる。
個人のブログやSNSでも意見が流れてくるが、情報の質にこだわるのであれば、まずは書籍がいい。
新書かブックレットクラスの簡単な本を読んでみる。
できれば専門家が書いたものがよい。
明らかに専門家でもなんでもない人が書いた本が書店に並ぶことがあるが、事実自体に間違いが含まれる可能性があるので避けたい。
専門家の場合、その領域について専門的な技能を持っている上、フェイクを流すと専門家間で信用を失うので、あまり変なものが出てこない。
書いた人がその分野の研究者なのか、分野を語る上で信用に足る職歴の人かどうか、を判断基準にしたい。
もちろんそれ以外の人が書いたものでもいいものはあると思うが、知識的に真偽が判断できない状態でそういう情報に接してしまうと間違う可能性が高くなる。
間違った情報からは間違った判断しか出てこない。

できれば、同じトピックについて複数の本を読んでみるといい。
内容について食い違う箇所があれば、その箇所は事実としてアヤシイ(未確定、どちらかが間違っている)と考える。
逆に、みんな同じことを言っていれば、そのことは事実としての信憑性が高いということになる。
専門家が書いた書籍自体に意見の異なるものがあれば、これは専門家間で意見が割れているということを意味する。


もっとコンパクトに書く予定だったが、あまりに長くなった。
他にも書きたいことがあるのだけれど、今回はこの辺で。
シリーズ続編を書く予定。




f:id:htyanaka:20210228231357j:plain ニコタマかな。


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2021/02/23 20:18
ひきこもり。
自宅にて。


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Update 2021/02/23
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