雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。

恒例福井出張日記2019

この週末は恒例の福井出張だった。
年に4週末ほどある集中講義の1回。
土日に朝から晩までしゃべり倒すという結構ハードなイベント。
保育士さんや幼稚園の先生の卵達に教育心理学やら発達心理学の授業をする。
なんでわざわざ福井なのかといえば、前任地が福井でその時代からやっているから。
本務校の大学とは色々と違っていて、教え方の勉強にもなるので楽しくやらせてもらっている。
ちなみに、教育心理学発達心理学は本務校ではやらない(予定もない)レアもの。

さて。
そんな福井。
どうやっていくのかといえば、車で行く。
特急で行ってもよいのだが、本数が少ない上に終電がギリギリ。
時間もそんなに変わらないし、自由がきくので車を使っている。
片道6時間程度。
日本海側をえっちらおっちら行く。

金曜日に大学で一仕事終え、夕方に出発。
行きはうまいつけ麺屋さんに行くというのがミッションになる。
このあたりは去年記事にしているので、そちらを読んでいただきたく。
今回も閉店時間ギリギリに滑り込み、無事つけ麺を食してご満悦。

土日は日中ひたすらしゃべりまくりで役目を果たし、日曜の夕方に授業は無事終了。
帰途につくことになった。
いつもよりも少し早めに出ることができたので、鳥取には10時くらいには帰れる予定、だった。
たっぷり寝て疲れを癒す、はずだった。
ところが、そうは問屋が卸さない。

まず、出だし。
窓を開けて走ってみたところ、風が非常に心地よい。
高速では窓を開けて走れない。
これは、少しかかるけど下道だなー、となった。
これで1時間半プラス。
で、音楽かけつつのんびり下道をドライブ。
時々コンビニに寄って、休憩がてら出張中に読みはじめた瀬尾まいこの長編に目を通し、ゆっくりゆっくり進む。
舞鶴まで来たところでご飯。
ご飯を食べ終わったところで休憩がてら、また瀬尾を読む。

そこで困ったことが起きた。
とてもとても困ったことが。
この瀬尾まいこがとてもよかったのだ。
夕飯を食したはなまるうどんで集中して読んでいたところ、物語は佳境に。
しかし、この本、できればカフェで読み終えて余韻に浸りたい。
はなまるうどんや車の中で読み終わりたくない。
そんな類の名作だったのだ。
しかし、明日以降に持ち越しはいやだ。
続きが気になる。
なるべくすぐに読みきりたい。
ああ、困った。
本当に困ったぞ。

調べると福知山にスタバがあり、閉店までには時間がありそう。
そこで急遽、舞鶴から高速に乗り、福知山のスタバにイン。
閉店間際に読みきり、ちゃんと余韻にも浸り、幸せな気分で福知山を後にした。
これでプラス1時間。

おかげで、結局鳥取帰り着いたのは1時前。
なお、そのあとこれを書いているので寝るのはさらに遅く。
実に愚か者。
でも楽しかったからよいのだよ。
まあそんなこんなの福井出張でございました。

ちなみに次は9月の1週目の週末。
福井はもちろん道中の京都・兵庫も卒業生が点在しているので、タイミング合えば声かけていただきたく。
懐かしい面々のお仕事奮戦記あたり、聞いてみたいもの。

ではでは。
ひさびさの旅日記でした。
たまにこういうのも書いてみようと思っている。




越前そば。
うまいんだ。


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2019/05/20 2:17
もうすぐ寝る。
自宅にて。


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Update 2019/05/20
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本の紹介,「読めなくても、書けなくても、勉強したい ディスレクシアのオレなりの読み書き(井上 智 他,ぶどう社)」

読めなくても、書けなくても、勉強したい ディスレクシアのオレなりの読み書き
井上 智、井上 賞子(著)
難易度:☆


ディスレクシアという障害をご存知だろうか。
世の中には生まれつき読むことが極端に苦手な人たちがいる。
このような障害をディスレクシアという。
特定の学習領域が極端に苦手な障害を学習障害(Learning Disability / Learning Disorder; LD)といい、ディスレクシアはこのお仲間。
ちなみに学習障害の上位概念は発達障害

この本はそんなディスレクシアの当事者が半生を振り返りながら書いた本。
筆者がディスレクシアという言葉と出会ったのは40代中盤。
それまではなぜだかわからないが読めない、転じて、書けない、ということに悩みを抱えながら生きてきた。
ディスレクシアを知り、自分の困難の原因がわかって腑に落ちた。
でも、苦しかった過去は戻ってこない。
なら、せめて、今を生きる同じような子どもたちには理解と支援の中で育ってほしい、という想いからこの本を書いたという。

読み書きができないと学校な中ではしんどい、というのは想像がつく。
ところが、読み書き困難のしんどさは社会に出てからもつきまとう。
差別やいじめ、劣等感。
そこからくる自己防衛的な素行不良。
このようなディスレクシアの困難さを肌で感じることができる本である。
専門がらディスレクシアがなんたるか、ということについては詳しいが、この本には想像を超える苦悩が詰まっていて考えさせられた。

さて。
この本は世の中の多くの人、子ども達に読んでほしいと思っているが、特に読んでほしいのが学校の先生とその卵たち。
特別支援学校の先生ではなく、特に小中高の先生に読んでほしい。
文字が読めないということは、まずは学校の中で困ることになる。
そこで一番のキーとなるのが教員の存在である。
著者が小学生だった当時は昭和40年代。
当時は発達障害学習障害の知識や対応は知られていなかった。
このため、著者への対応も散々で、どんどんこじらせていく。
本来、文字が読めないだけなので、対応次第では国語以外の教科に得意なものがあってしかるべきなのだが、そうはならなかった。
読めない書けないをこじらせ、劣等感が植え付けられ、自己防衛のための行動を獲得し、学びや学校そのものから逃避していく。
登場する教員たちがどんどん著者を追い詰めていく。
よかれと思っての対応が、こんなにも人を追い詰めることがある。
無知の怖さを知ってほしい。
救いは、彼に光をあてる先生が2人いたことか。
このあたりも含め、教職関係者にはかなり示唆に富む内容。
ディスレクシアだけではなく、子どもの「できない」を新たな角度から考えるきっかけとしても使える。

内容はきわめて平易で、中高生から読める。
軽い読み物として2,3時間もあれば読み切れる。
教育関係者はもちろんのこと、全ての大人に読んでほしい一冊。
かなり、おススメです。




羽田空港にて。



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Update 2019/02/25
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ネット広告のおススメ事件

ウェブの広告はすごい。
欲しいものを次から次へと当てては、オレにお金を使わせようとする。
欲しい本やらコンピュータやら、こうね、タイムリーに紹介してくれるわけさ。
あとはクリックするのみ。
実によくできている。

で、ね。
数年前。
ネットのやつ、何を思ったかオレに転職を勧めるようになった。
転職したいオーラを出してたのだろうか。
しつこいほど転職を勧めるわけ。
これがまた、かなり魅力的な求人で、年収がね数倍になるらしいのよ。
もう、いっそ転職に走ろうかと思ったほど。

ただね。
問題点がひとつ。
誘ってくる職が「診療部長」「病院副院長」とかそんなのばっか。
どうも、ネットのやつ、オレのことを医者と勘違いしたようでね。
しばらくの間、このうらやましいオファーが嫌がらせのように続いたという。

ネットのやつも大したことない。




ちなみに、こののち、看護師長としての転職を勧めるようになったという。
ネットのやつめ。
羽田空港にて。


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2018/10/22 23:17
就寝前に。
自宅にて。


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Update 2018/10/22
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本の紹介,「伝えるための心理統計: 効果量・信頼区間・検定力(大久保街亜、 岡田謙介,勁草書房)」

伝えるための心理統計: 効果量・信頼区間・検定力
大久保街亜、 岡田謙介(著)
難易度:☆☆☆☆☆


ここではやさしめの本を扱うことが多いのだが、今回は少しマニアックなやつを。
心理学をやっていると統計検定をよく使う。
この統計検定についてまず整理し、問題点を挙げて、いくつかのアドバンスドな方法を紹介したのがこの本。
t検定、分散分析、相関、重回帰分析。
この辺りのことを一通り知っていて、使ったことある人が次に読む本。
興味はあるけどまだ学んでいないという学生さんや上記のキーワードにピンとこない学生さんは、まずは以下の本を読んでほしい。
‪はじめての統計学‬
入門はじめての分散分析と多重比較‬

心理学を含め、数字のデータを扱う分野でよく使うのが統計検定。
簡単に言うと、確率的にこのデータとこのデータには差があるよ、と主張するときに使う道具になるのがこいつ。
世に出ている論文には大体こいつが使われていて、統計検定で差があるよ、とされたものを根拠として結論が導かれる。
ただ、本当にそれでいいの?と言う論が出てくるようになる。
例えば、鳥取県民と島根県民の年収を比べてみたら統計検定で差があるとされたとする。
でも、その平均値はたった1円しか違わなかった。
確かに統計的には差があるのだろうけど、1円の差なんて本質的な意味はない。
このあたりが統計検定の限界になるわけだが、そこで新たな統計的道具立てが必要となる。
それが、効果量という概念。

まあ、そういう系統の話をわかりやすく解いてくれている良書である。
特に効果量の話はすごくわかりやすいので、コイツについていまいちよくわからない人は、学部生、研究者問わず、ぜひ読んでほしい。
他にも統計推定からメタ分析、ベイズ統計まで、初歩の統計学の問題点と、その先にある統計学のツールを知ることができる。
統計書というと難解で難しいイメージがあるが、この本はサクサクと軽い読み物であるかのように読むことができた。
統計を使ったことある人であれば、難なく読み進めることができると思う。
書名は心理統計になっているが、統計検定を使っているあらゆる分野の人の役に立つと思う。

かなりオススメです。




博多かな。
たぶん、どんたく。



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Update 2019/01/27
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なぜいつもいないのか(大学教員・研究者という生き物5 )

「いつ行っても研究室にいない」
大学教員をやっているとよく言われる言葉である。
僕が学生の頃もそう思っていた。
同僚を見てみても、なかなか会えないレアな教員がいる。
で、今日は、それがなんでなの?というお話。
理由は大きく2つある。

まず1つ目。
大学教員って見た目より忙しい。
講義やゼミなどの授業で部屋を空ける。
最近は担当授業が多いので、留守は多くなりがち。
会議もけっこう多い。
教授会のような大きな会議から、入試委員会、教務委員会といった役割に応じた学部運営の会議、全学の委員会担当になるとそういうのにも呼ばれる。
業務の半分以上は研究(ということになっている)なので、研究で出ていることもある。
実験や各種調査、学会発表などなど、 研究系のイベントはかなり多い。
あとは、講演や助言などで地域の行政・学校に呼ばれていることもある。
昨今、地域貢献は重要な仕事とされている。
そんなわけでそもそも研究室外で働いている時間が多い。

2つ目は、大学教員の働き方にある。
多くの大学教員は裁量労働制という仕組みで働いている。
大学は時間管理をしないよ、という仕組み。
よって、タイムカードもこの時間までに来なさい、というのもない。
会議や授業さえ来れば、残りは好き勝手やっていい。
ちょっとでも来れば、8時間(大学によって時間は異なる)働いたとみなしてくれる。
そのかわり、12時間働いても8時間だけ働いたとしかみなされない。
そういう仕組みで働いている。
なんでそんな仕組みなのかといえば、研究という業務の特殊性による。
ノリにのって朝から夜中までぶっ通しで研究を進めることもある。
かと思えば、今日はなんだか乗らないのでやーらないって日もある。
ぼーっと歩きながら研究のことを考えることでアイディアが浮かぶことがある。
カフェでのんびり文献を読むほうがはかどることもある。
家で論文を書いていることもある。
基本的に大学だろうが家だろうが常に研究のことを考えていたり、研究活動を行なっていたりする。
このように、どこからどこまでが業務でどこからどこまでがプライベートかよくわからない。
進め方も人それぞれで、上司も指示の出しようがない。
このような業務内容の場合、仕事の裁量を本人に委ねたほうがはかどる。
こういった理由から、大学教員は裁量労働制という働き方で働いている。
そんなわけだから、用事がない時に研究室にいる必要は全くない。
当然、大学外のほうが居心地がいい人は留守がちになるわけだ。

まあ、かくして、いつもいない大学教員というのが出来上がる。
決して、仕事していないとか暇だとかそういうわけではないので、誤解なきよう。
では、そのタイプの教員に会いたい場合はどうするか。
これはもう、ストーカー化するか、あきらめるしかない。
なんてのは冗談。
やはりアポを取るのが一番ラク
あとは時間割を見て、授業直後の時間に行ってみるとつかまりやすいかもしれない。
もちろん、オフィスアワーが設定されている場合はその時間に行くと会いやすい。

以上、大学教員はなぜいつもいないのか、について書いてみた。
ではまた。




兵庫の浜坂かなぁ。


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2019/03/11 8:04
出勤中。
汽車の中にて。


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Update 2019/04/21
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質問力(なぜ学ぶのか、何を学ぶのか 9 )

ひさしぶりのこのシリーズ
ちょっと他のシリーズに忙しくてサボっておりました。
大学生のうちに身につけて置きたい力。
今回は質問する力。
社会に出るとかなり役に立つ。
結構大事だけど大学生だとおろそかにされがち。

僕はゼミ系の授業だと質問せい!とよく言う。
ところが、日本という文化なのかなんなのか、質問がでない。
これはゼミ形式の授業に限らず、講義形式であっても大事だと思っている。
それとなく促すのだが、まあ、質問はでない。
ただ、これはぜひ早いうちに改めたい。
質問、色々な意味で大事なのだ。
聞くは一時の恥、という単純な話ではない。

質問するとどんないいことがあるか。
わからないことがその場で解決する。
これは聞くは一時の恥系の利点。
それ以外には何があるか。

一番大きいのは、質問しようという姿勢で話を聞くことで、話の理解度が飛躍的に高まること。
質問をするには、当然ながら話を理解する必要がある。
聞きっぱなしの場合は理解できなくてもまあいいやとなりがち。
しかし、質問をしなければならない場合、それでは困る。
それなりに相手の言っていることを理解して、なんらかの疑問点を絞り出す必要が出てくる。
ぼーっと聞いているだけでは質問は出てこない。
質問をするためには、まず前提として聞く力が必要になるわけだ。
質問をしようという姿勢で聞くと、この聞く力が鍛えられる。
最初は大した質問が出てこなくてもかまわない。
まずは「質問をする」ということを自らに課して話を聞いてみよう。

質問をするにはどんな力が必要か。
まずは聞く力、理解する力。
相手の話を聞き、自分なりに要点や骨子を整理し、深く理解する。
ロジカル・批判的な思考力も必要。
理解した上で、話の矛盾点や弱いところを把握する。
聞いた話から湧き上がる「なぜ?」もこの力によるか。
その上で必要なのが、自分の内にある疑問を言語化する能力。
質問をしてみるとわかるが、自分の疑問を端的な言葉にして相手に伝えるのは結構難しい。
これらを限られた時間の中でやるわけだ。
ものすごく頭を使うし、その分だけこれらの能力が磨かれる。
あ、あと、質問するには質問度胸みたいな力もいるね。

ところで。
質問には当然レベルがある。
初歩的なものとしては、基本的な知識を教えてもらう質問や聞き漏らしたところを教えてもらう質問などがある。
質問に慣れてくると、相手の話から浮かんでくる「なぜ?」を聞く、というような質問をする。
さらにレベルが上がってきたら、話の矛盾点やロジックがおかしな点など、話の骨子に関わる重要な点を指摘するような質問をする。
このレベルの質問ができるようになれば、大学生としては大したもの。

では、どのようにこの力を身につけるか。
まずは、ゼミ形式の授業を活用しよう。
その場ではなんでもいいから質問をすることを自らに課す。
そして、どんなにくだらない質問でもいいから、必ず一回質問するようにする。
最初からレベルの高い質問はできない。
初歩的な質問からスタートし、質問度胸をつけていく。
恥をかいたり失敗したりと数をこなすうちに、聞く力と質問力がついていく。
他の人がした質問なんかを参考にしてみるのもよいか。
すると最終的にはレベルの高い質問ができるようになる。
慣れてきたら、これを講義形式の授業でも導入してみよう。
卒論・修論発表会や学会発表なんかで腕試ししてみるのもよい。
このように、意識的に心がけることで質問力はどんどん身につく。

ちなみに、質問に対して答える力ってのも大切。
こいつは質問力の兄貴分みたいなもの。
相手から質問されたことを正しく理解し、的確な答えを返す。
社会に出るとかなり役に立つ力。
質問力が上がると、コイツもそれなりに伸びると思う。

ぜひぜひ、実践してほしい。
では、また。




にゃ。


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2019/03/16 15:27
休暇中。
蒲田のタリーズにて。


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Update 2019/03/16
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本の紹介,「おさなごころを科学する: 進化する幼児観(森口 佑介,新曜社)」

おさなごころを科学する: 進化する幼児観
森口 佑介(著)
難易度:☆☆☆☆


乳幼児期の心理発達について、さまざまな角度から解説した本。
無能とされていた古い乳幼児観から、意外と有能だと考え直された新しい乳幼児観、大人との質的な違い、脳研究の知見など、幅広く扱う。
特に乳児に関する知見が厚い。
章立てはおおむね歴史順になっており、どのように乳幼児観が語られ、変わってきたか、整理しながら理解することができる。
きっちりと根拠となる研究を厳選して紹介しながら展開しており、非常に面白い。
研究研究した専門書は難解で読みづらいことが多いが、この本は平易で読みやすいのもポイント。
発達心理学を学んだばかりの学部学生さんの次の読み物としてもオススメ。
紹介されている研究が厳選されているため、隣接分野の研究者の読み物としても楽しめる。
引用もしっかりしており、研究の調査用・基礎勉強用としても使える。

ピアジェの乳幼児観の説明がとてもわかりやすいのもよかった。
教科書も含めピアジェの記述はわかりにくいものが多いが、この本の記述は例も含めてとても平易でわかりやすい。
教科書や入門の講義でピアジェがうまく飲み込めなかった人にもおススメ。
この部分だけでもこの本を読む価値は十分ある。
まずピアジェの乳幼児観をしっかりと理解する。
その上で、ピアジェの個々の知見を否定する。
そんなスタイルをとる。
否定するのであればピアジェの理解なんていらないじゃないかと思うかもしれないが、それは違う。
この分野の研究自体がピアジェからなんらかの影響を受けており、ピアジェを含めた古い乳幼児感を知っておかなければ新しい乳幼児感も理解できない。
そういう意味ではピアジェはやはり偉大。
そんなことを感じさせてくれた本でもあった。

発達を学んでいる学生さんはもちろんのこと、現職教員や福祉系の職員等、子どもと関わる全ての人にオススメな一冊。
おもしろいよ、コレ。




高松の港にて。



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Update 2019/01/16
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