前回の続き。
教員の専門性と並んで大事なのは,教員の卒論の指導スタイルです。
これは各教員かなり異なります。
大きくは卒論のテーマ設定に関するものと,日常の指導スタイルがあります。
まずは,テーマ設定についてのスタイル。
学生さんが研究テーマを設定する際,自由度が高い教員と低い教員がいます。
教員の専門性を踏まえて,どこまで自由にやらせてくれるか,ということです。
自由度の高い方がよいような気もしますが,
これは,どちらがよいというものではなく,完全に学生さんの好みになります。
あまり自由度が高いとテーマ設定に悩む場合もあります。
やりたいことはできますが,それなりに大変ですし,
調査などが十分でないと研究の質が下がることもよくあります。
逆にテーマ設定の自由度が低いとやりたいことができないということになります。
ただし,下調べ等は指導教員の側でしっかりしてありますので,ある程度研究の質が担保されます。
前者は研究の質は下がるかもしれませんが,研究のやり方全般を学ぶことができます。
後者はうまくいくと学会発表は学術論文として出版できるかもしれません。
学生さんが何を重視するかによって,どちらがよいかは変わりますね。
さて,次に教員の日常の指導スタイルです。
野放しタイプ,みっちり指導タイプなど様々なタイプがあります。
野放しタイプですと自由にやらせてもらえますが,
気づいたら卒論提出間際なのに何もできていない!なんてことになることがあります。
自由と表裏一体の関係ですね。
教員の自体が忙しすぎてあまり構ってもらえない,なんてこともあります。
逆にみっちり指導タイプですと,密にいろいろと教えてもらえます。
専門的な知識も身につきますし,大きく進度が遅れることも少ないでしょう。
ただ,自由に進めたいタイプの学生さんには少し息苦しいかもしれません。
自分でじっくり考える経験が乏しくなる可能性もあります。
これもどのスタイルがよいかは学生さんタイプよるところが大きいです。
これらの点については後述する「相性」の一部ということもできるかもしれません。
さあ,では一体どうやって教員の指導スタイルを知るか。
まずは本人に聞いてみるのがよいでしょう。
また,卒業生の論文のテーマを眺めてみるのもひとつです。
テーマ設定の範囲が広いか,教員の研究テーマに即しているのかがわかります。
もうひとつは所属している先輩に聞いてみることです。
これらをやるとだいたいその教員の指導スタイルはわかります。
卒論指導教員(研究室)の選び方 No.3へ続く
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Update 2018/03/31
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