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ゼミで発表するときに気をつけること(研究をしよう21)

今回はゼミ発表の話。
研究論文を紹介する。
自分の研究進捗を発表する。
学部も後半になるとこういう機会が増えてくることと思う。
今回はそんなゼミ発表についてのTIPS。
ゼミの目的が何かについては前回の記事で書いたのでそちらを参考にしていただきたく。

さて。
発表の目的は情報共有や助言、発表技術の向上など。
助言を受けるにしても、「伝える」ということが大変重要になる。
伝わらなければ情報共有も助言も得られない。
ここを意識してゼミ発表に臨みたい。

図と表を最大限使用する

ゼミをやっていて初期に目立つのが論文本文や用意した資料を読み上げるというもの。
特に論文紹介時にはこれが目立つ。
しかし、論文というのは重要なものについては図や表が用意されている。
もちろん、図表の内容は本文中にテキストでていねいに書かれてはいる。
ただ、それなのになぜ図表が論文中にあるのか。
それは図や表の方が読み手に伝わりやすいから。
なので、論文紹介時にはイントロや考察の論理構造の説明を除き、記載されている図表を最大限利用したい。
本文のテキストと図表に重複がある場合、発表時は基本的に本文は読まず、図表を聞き手に示した上でその解説をする。
本文中にしか書かれていない重要な情報(例えば統計検定の有意性の話など)は、図表を参照しながら口頭で追加で説明する。
こうすると聞き手は非常にわかりやすくなる。

これは自分の研究を発表する場合にも使える。
ちょっと手間にはなるが、なるべく図表を作成して視覚的にわかりやすく説明してみよう。
その図表は論文としてまとめる際に、そのまま使えるものになる。

ちなみに、この図表術。
自分の分野の論文を読みあさってある程度読んだ本数が増えてくると、図表を見るだけで結果のだいたいの概要をつかめるようになる。
このレベルに達するためには、日頃から図表を活用するように心がけておこう。
これは発表者としてだけでなく、読み手としても意識しておくことが大切。

聞き手は無知であると心得る

これはある程度読んだ論文数が増えて知識がついてくると起こる。
自分の知識レベルが上がると、他人もそれを知っていると前提で話してしまう。
しかし、他者は他者の興味に合わせて知識を身につける。
自分の知っていることを他者は必ずしも知っているわけではない、ということは心の片隅に置いておくようにしたい。
これはゼミのメンバの研究領域やこれまでやってきたこと、にも依存する。
数人くらいのメンバのゼミであれば、それぞれのやっていることを頭に浮かべながら説明を考えよう。
その辺りがよくわからないようだったら、知っているか確認を取りながら発表を進めていく、というのもあり。

他人は前に話したことは忘れている前提で発表する

これは結構大事。
他のゼミメンバはあなたが前回までに話したことをおそらく覚えてない。
それも思った以上に覚えていない。
これには教員も含む。

なので、それを前提で発表しよう。
基本的にはその回の発表だけ聞いて理解が可能、という構成で話す。
前回までに話した内容が必要な場合は、その回を休んでいた人でも理解可能なようにダイジェスト的な説明を入れておく。
前回までの内容をすっかり忘れていた聞き手も、これをきっかけに思い出してくれることもある。
少なくとも、聞き手が乗り遅れてチンプンカンプンということはなくなる。
前提が共有されていないために発表内容をわかってもらえない、というのは非常にもったいない。


以上、ゼミでよく見るワナを元に、注意点を書いた。
これらの発表技術は社会に出てからも役に立つ。
ぜひ実践して技術を向上させてほしい。

ではまた。




f:id:htyanaka:20201103165117j:plain 羽田かな。

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2020/10/26 14:03
休憩中。
丸善カフェにて。


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Update 2020/10/26
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