週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

本の紹介,「安倍官邸 VS. NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由(相澤 冬樹,文春e-book)」

安倍官邸 VS. NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由
相澤 冬樹(著)
難易度:☆


著者の名前をご存知の方、そんなに多くないと思う。
森友問題で近畿財務局の職員さんが自殺した。
その真相について、職員さんの遺書をもとに文春にスクープした人、と言えばわかるだろうか。
読んでいない人はその記事もご一読いただきたく。

彼の名前はこのスクープ以前から知っていた。
彼はもともとNHK大阪放送局の記者で、森友事件を追っていた人。
クローズアップ現代で森友のスクープ特集を飛ばしたのが彼である。
その後、森友問題のスクープが原因で、記者職を外され、記者を続けるためにNHKを辞めた。
その話をどこかで目にし、名前が頭に残っていた。
前から読もう読もうと思って先送りになっていたのだが、冒頭の文春スクープを読み、改めて手にとったのがこの本。

この本はそんな相澤さんが、NHKを辞めたときに書いた手記。
辞職時に書く本というのは、告発本が多い。
が、この本はその類の本ではない。
NHKで何をして、どうして辞めるという決断に至ったのか。
その辺りが淡々と書いてある。
これがとてもおもしろい。

NHKという組織を通じて、ニュースというものがどのように出来上がっていくかがよくわかる。
どのような事実をもとに記事やニュースが出来上がるのか。
スクープとは何か。
スクープを他社に抜かれたらどうするのか。
報道各社それぞれの性質。
そういうマスコミ・報道の裏側を知ることができる。

特に、ネタがニュースに選ばれる過程がおもしろかった。
記者が集めてきたネタはたくさんある。
しかし、ニュースの時間は限られている。
そこで、ニュース番組ごとに現在上がっているネタから報道するものを選んでニュースを組んでいく。
その過程で、ネタへの価値づけが行われるし、忖度が入り込む余地がある。
報道が政権批判を報じなくなったと言われるが、その理屈がよくわかる。
特定の個人が原因の場合もあれば、組織の中でなんとなく規制が発生することもある。
そんな裏事情が見えてくる。

報道とは何か。
報道で出てくる情報とはどんなものなのか。
その上で、報道各社に何を求めるべきか。
この本を読むとその辺のことがよくわかる。
現代社会の情報リテラシーとして、ぜひ読んでおきたい。
マスコミ業界に興味ある若人にもオススメ。




いつか乗ってみたいな、クルーズ列車。
門司港かな。

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2020/05/06 19:27
GWだけれども。
職場にて。



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Update 2020/05/06
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大学院へ進学したい人へ No.4 研究室を決める前に

前回は研究室の選び方について書いた。
では、よさげな研究室を見つけたら、すぐそこを選んでしまってもいいのか。
答えはNoである。
研究室を決めるにあたってやっておくことがある。

まず、研究室・指導教員の選び方。
これは卒論の研究室・指導教員の選び方と似ている。
この辺りは別記事卒論指導教員(研究室)の選び方に書いているのでそちらも参考にしていただきたい。
卒論と違うのは、研究と専門性の部分がより重視されるところ。
特に、研究者が将来の進路として視野に入っている場合は、研究者育成能力や研究業績が多いかどうか、分野がマッチしているかどうか、がかなり重要になる。
他大進学の場合、これらについて情報収集をして判断する必要がある。
主には以下の方法によって知ることができる。

研究室見学

王道の方法。
院の試験を受ける前に必ずやっておきたい。
メール等で研究室のボスである教員に進学を考えているので話を聞かせてほしいと連絡をする。
たいていの場合はOKの返事が来ると思うので、実際に会って話を聞いておこう。
どんな教員なのか、指導方針はどのようなものなのか、研究室の環境はどんな感じか。
教員だけではなく、研究室に所属する助教さんや院生などにも話を聞きたい。
挨拶ついでに連絡先を交換しておいて、後日気になることを聞くというのもおすすめ。
特に、院生の声は極めて役に立つ。
研究室の指導スタイルが合わないとえらい目に合う。
ブラックな研究室というのも存在するので、その辺もしっかり見極めたい。

ちなみに僕はこの辺の情報が一切なく、試験前に研究室訪問をしなかった。
試験に受かった複数の院に事後的に面談に行き、後から研究室を決めた。
今考えてもすごいことをやったと思う。
絶対におススメしない。

Webによる研究室の調査

今はWebに研究室の情報が出てくる。
事前にどんな研究室なのか調べておく。
ポイントは、教員の数、院生の数、研究論文にどのようなものがあるか、研究論文の数はどんなものか、科研費の取得状況、など。
教員が複数いる場合(例えば、教授がボスで、部下に准教授、助教がいる場合等)、教員1人当たり何人くらいの院生がいるか調べる。
あまりにも多すぎる場合は、指導がしっかりとしてもらえない可能性がある。
ひと学年3人を超えているようだと、注意が必要。
一概に人数が多いから指導できないというわけでもないので、気になったら在籍する院生あたりと連絡を取ってどのくらいの頻度で指導してもらえるかを聞いてみるのも手。

研究論文はその研究室の研究分野や研究のレベルを知ることができる。
研究室のホームページを見てみると大体の場合は研究論文一覧が載っている。
載っていない場合は、CiNii(日本語論文)とPubMed等(英語論文)に教員名を入れて検索する。
多くの場合は、研究室を主宰している教員の名前が一番最後になった、複数著者の論文が出てくる。
一番目に載っている著者がたいていの場合は研究を主導した研究者(院生・研究員・教員)、最後が指導教員となる。
これを見ると、その研究室の所属員がどのような研究をやっているのか等、その研究室がカバーしている範囲がわかる。
自分ではどんな研究ができるか、なんとなく知ることができる。
論文の質の判断が可能なのであれば、実際に論文を何本か読むことで、その研究室のクオリティも知ることができる。
論文の数なんかも判断基準としては使える。
研究室の院生の論文数は、将来自分がそこで書くであろう論文の数を予想することができる。

科研費他、研究費の獲得状況も参考になる。
教員名でweb検索をかけると科研費の獲得情報が出てくる。
コンスタントに研究費が獲得できている研究室は研究力が高いことを意味する。
こういう研究室に行くと、研究にお金がかかる場合や学会参加旅費等にサポートをしてもらえることが多くなる。
ただ、これは教員のスタンスによるので、研究室の所属員にそれとなく聞いてみるのもよい。

修了生のその後

もう一つ大事なのがこれ。
修了生の進路がどうなっているか。
修士了だったら博士進学が多いのか、そうでないのならばどういった進路に進んでいるのか。
博士了の人で大学教員になった人はどの程度いるのか。
研究職としての進路にはどのようなものがあるのか。
研究職ではない進路としてどんなものがあるのか。
この辺りは進学したい人の目的によって異なるので、どれがいいという話ではないが、自分の目的と照らし合わせて吟味する必要はある。
これは修了後の自分がどうなっているか、イメージするのにも役に立つ。

ちなみに修士了が極端に少なくほぼ博士課程に進学する研究室では、修士で民間就活するのはわりと大変。
修士だけ取って民間就職するコースを考えているのであれば、そういう人が一定数いる研究室を選びたい。


以上、研究室を決める前にすることでした。
これ、結構大事。




夕暮れ写真は楽しい。
高松かな。

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2020/04/12 23:22
ひきこもり。
自宅にて。


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教科書・参考図書は買うべきか(大学生のための学び方入門、番外編)

これはよく出る質問。
僕も大学生のころは悩んだもの。
授業をやる立場からこの問いに答えていく。

まず、僕の授業で使う教科書について。
僕が新規に授業を引き受けた場合、まず教科書探しを始める。
メジャーな分野の場合10-15冊ほど教科書を取り寄せ、ざっと読む。
その上で想定受講生に役に立ちそうな1冊を選ぶ。
基準として以下を考慮する。
・想定受講生の知識・読解レベルとのマッチング
・内容の妥当性
・内容が分野を網羅しているかどうか
・さらに深めたい人の足掛かりとなるか(読書案内、参考文献リストの有無)
・授業後・卒業後も使用できるか
(・絶版にならないかどうか)
全部を満たすことは少ないので、上記について授業で補えるかどうかを考えながら、ベストなものを選ぶ。
ちなみに絶版になるかならないかは、学生さんには一切関係ないが、教員にとってはかなり大事。
せっかくある教科書に合わせて作った授業マテリアルがある日突然ぱあになるのだ。
それが授業開始直前にわかった日にゃ、、、。

閑話休題
そんなわけだから、僕の授業に関しては指定された教科書は買ったほうがいいと思っている。
僕の授業では教科書がなくても大丈夫なように資料を組んで話を進めるようにしてはいる。
ただ、文章から僕の説明とは違った理解を深めることもできるし、聞きもらしを補うこともできる。
多くの教員もこういう方針で教科書を選んでいるのではないだろうか。
そういう教科書であれば買って損はない。

続いて、教員が自分で書いた本を教科書と指定している場合。
こういう教科書について、学生さんは教員が儲けるためにやっていると誤解しがち。
が、これは多くの場合間違い。
そもそも、教科書・専門書で入る印税は使った資料代と時間を考えると割に合わない。
儲けるためにこういった本を書く専門家はいないと思う。
では、なぜそんな本を書くのか。
それは、自分の教えたい内容の教科書がないから。
高校までの授業と違い、それぞれの教員が考える学問領域観がそれぞれ異なる。
これを教えたいなぁ、この内容がいるなぁ、と思っても一つの教科書に全て載っていることはない。
そもそもマニアックな分野では既存の教科書自体がないこともしばしば。
そこで、教員はさまざまな資料を使って授業を作っていく。
そして、授業がある程度の形に出来上がったら、それを文章化してまとめることがある。
これが教科書になる。
そういうわけだから、この手の教科書は担当教員の授業内容がよくまとまったものになる。
授業の内容が完全に文字になっているので、それらを理解するのに大変役に立つ。
授業時間では説明しきれない補足情報やその後の勉強についても載っていることがある。
当該授業の予習復習に最適。

ただ。
気をつけたいのは教科書にはハズレもあるということ。
あまり吟味されずに教科書が指定されている場合はありうる。
自著指定型も、学生のために書かれたものではなく、自分の業績のために書かれたものがないわけではない。
特に後者は、大人数で書かれた教科書で増えている傾向があり、この場合編者がしっかり全体を統括して細かな指示を出していないと、まとまりのないダメな教科書になってしまう。
もちろん、僕の科目ではこういう本は教科書としても参考図書としても除外している。

では、学生としてどうしたらいいか。
オススメしているのは中古本。
Amazonマーケットプレイスというのを選ぶとかなり安く中古本が手に入る。
これを活用してとりあえず手に入れる。
図書館で取り寄せてみて、どんな本かを見てみるのもいいか。
実際に使ってみてよかったら、新品を手に入れてみてもいい。
授業が終わってもういらないと思ったら、自分で中古本として出品すればいくらかお金も戻る。
後輩に売ってしまうのも手。
僕の教科書は、授業以外でも役に立つような視点で選んでいるので、卒業くらいまでは持っていても損はない。
関連分野で働く予定の人は卒業後でも役に立つと思う。

参考図書はどうか。
これは図書館等で借りてきて読んでみて、よかったら購入するくらいでいいと思う。
中古本を活用する方法もオススメ。
たまに当該内容を勉強するのにとても役に立つ本が紹介されることがあるので、手にとってそう感じた本は手元に置いておくといい。

最後にひとつ。
授業前に教科書を買っておいたほうがいいか、について。
これについては、すべての科目でそうする必要はないと思っている。
各科目の第1回目で授業の説明があるので、授業スタイルと授業での教科書の使い方を聞いてから買うのでも遅くはないと思う。
ただ、演習系の授業(例えば、実験、数学等)では、教科書があることが前提の場合がある。
この手の授業で1回目から本編に入っていった場合は困るかもしれないが、まあその時はその時。

ではまた。




神宮に行きたい。


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2020/04/21 9:38
出勤中。
山陰線の車内にて。


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Update 2020/04/21
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僕の遠隔授業の進め方について

コロナの影響により当面の間、私の授業はオンラインという形をとります。
進め方を書いておきますので、受講者は確認をしておいてください。
同業者の方は参考にしていただければと思います。

使用ツール

会議ツール:Zoom
相互やり取り:Google Chat
ファイルやり取り:DropBox or Manaba
その他ツール:Google Form

授業の進め方

Zoomを使って、スライドその他映像をライブ配信します。
受講者はPCを用意して、Zoomで授業へアクセスしてください。
私の顔はあまり登場せず、画面はスライドや教材、たまにホワイトボードを交えた解説を入れます。
Zoomを使った相互やり取りも可能ですが、それ以外の方法での相互やり取りを考えています。
ビデオカメラは指示のあったときにオンにしてもらえれば、通常はオフにしてもらっていてもいいです。

Google Chatは主に相互やり取り、リアクション、質問等のために使用します。
こちらはスマホにてアクセスするか、PCでログインしてZoomのウィンドウと並べておいてください。
ここでは原則敬語を使わず、つぶやくようにリアクションをしてもらいます。
わからなかったら、「わからんー」「???」のように書いてください。
絵文字も使えるので、同意できるコメントにリアクションしてくれてもいいです。
動画配信サイトのコメントのようなイメージです。
対面授業では表情を見たり、質問を投げかけたりしながら、授業の進め方を変えています。
オンラインではその辺が難しいと思いますので、試しにこのツールでリアクションを見てみようと考えています。
疑問点や質問もつぶやくようにどんどん書き込んでくれていいです。
出席もこのツールを使って取ります。

ファイルのやり取りは、公式のmanabaかDropBoxのいずれかを考えております。
最初は両方で行い、DropBoxのほうが楽そうならそちらに統一しようと思っています。
これらのツールを使い、授業資料を事前に配布します。
基本はPDFで配る予定です。
これらのうち、印刷指示のあるものはあらかじめ印刷をしておいてください。
書き込みが必要です。
iPad等のタブレットを持っている人は、印刷せずにそちらに電子的に書き込みをしてもらってもかまいません。

私の授業では授業最後に課題を行います。
これはGoogle Formで行う予定です。

また、現状では少数人数の対面授業はまだ許されているため、毎回研究室に1名学生さんをお招きし、やり取りをしながらの授業展開も考えています。
教育テレビのようなイメージで、学生目線でいろいろコメントしてもらいます。
参加したい、協力したいという学生さんを募りますので、助けると思ってぜひ協力してください。

と、まあ、こんな感じで進めていきます。
かなり手探りですが、対面ではできないような新しい授業の形を作っていこうと思っています。
よろしくお願いします。




羽田空港にて。


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2020/04/19 23:59
ああ、週末が終わる。
自宅にて。


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Update 2020/04/19
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遠隔授業に関するあれこれ No.2 学生事前準備

前回は、遠隔授業に関して概要と予想される問題点を書いた。
今回は学生さんが授業が始まるまでにやっておいたほうがいいことを書く。
ここでは一般的な事項のみを書くので、受ける授業によってさらに追加の措置が必要になると思う。

ネットワーク環境の整備

できれば自宅に光やADSLを利用したWiFi環境を整えておきたい。
ただ、お金と時間がかかる。
自宅にWiFi環境がない場合は、スマホを有効活用したい。
まず、スマホの「テザリング」オプションを申し込もう。
このオプションを使うと、スマホWifi代わりに使用でき、PCがネットにつながる。
あまり使いすぎると容量を食うので、使用状況はこまめにチェックしたい。
また、コロナを受けて、携帯各社がデータ容量の支援を提供している。
プランによっては50GBまで無料になるらしいので、確認をして場合によっては使えるようにしておくといいと思う。

学内ネットワークへの接続設定

多くの大学は学内のネットワークからのみ使えるサービスというものが存在する。
このうち一部のサービスについては、特別なセキュリティをかけたうえで学外から使用できることがある。
遠隔授業がらみだと、授業資料を配るシステム、メールシステム、クラウドシステムなんかでそうなっている場合がある。

そこで、学外からこれらを使えるように設定しておく必要がある。
やり方は各大学の情報センターあたりのHPに出ている。
うちの場合は多要素認証システム(通常のパスワードに加えて、ワンタイムパスワード等を追加)を登録しておかなければならない。
詳しくは、このページを参照のこと。
手続きは学内ネットワークからしかできないこともある(うちはそう)ので、現在何らかの理由で大学に来れない人は、職員に電話か何かで相談してほしい。

※以下は、うちの学生さんに向けて。
うちのシステムは、学内ネットワークからメール等にアクセスするとしばらくは外部ネットワークからでも使える。
が、時間がたつと再認証を求められ、この時に多要素認証システムの登録をしていないと詰む。
ちゃんとやっておいてほしい。

ソフトウェアのインストール

遠隔授業で配布されるファイルを見るにはソフトウェアが必要。
以下のソフトウェアくらいは入っていること前提で授業が進むので、始まる前にインストールしておきたい。

Microsoft Office
安いPCでは入っていないことがある。
最近は大学が包括契約を結んでいることがあり、それに合わせてあえて入っていない生協PCも。
いろいろなEditionがあるが、Word、ExcelPowerPointが見れるようにしておきたい。
特にPowerPointは市販PCだと入っていない場合が多いので注意が必要。
遠隔授業のファイルとして音声付PowerPointはよく使われるものになるハズ。
大学がOfficeの包括契約している場合は、各大学の情報センターあたりのHPにインストール方法が載っている。
うちは、メディア基盤センタのHPにでている。
大学が包括契約していない場合は、自分で買うしかない。

Adobe Reader
資料の多くはPDFファイルで配布されると思う。
これを見るためのソフトが必要。
最近はブラウザでも見れるものの、入れておいても損はない。
上記リンクからインストールできる。
余計なソフトまで一緒にインストールさせようとするので、余計なチェックは全部外しておくとよい。

Google Chrome
会議システム等の各種サービスをブラウザ経由で使う際、このブラウザを指定される場合がある。
うちはGoogle Meetがメインのツールになることが考えられるが、これはGoogle Chromeでないとフル機能が使えない。
ぜひ導入しておきたい。

遠隔授業のための周辺機器の購入

遠隔授業のために、以下の機器が必要になる。
webカメラ
・スピーカー(イヤホン)
・マイク
これらがPCについているか、確認し、ない場合は購入しておこう。

なお、ハウリング対策のため、できることならヘッドセットを用意しておきたい。
ヘッドセットなくても、イヤホン・ヘッドホンを使うことでハウリングを抑えることができる。

会議ツールの導入とテスト

Zoomはよく使われると思うので、あらかじめ導入して試しておきたい。
大学が指定してるツールがある場合はそちらも同じように試しておく。
うちの場合はGoogle MeetとZoomあたりを試しておけばよいか。
ついでに、学習支援システム(Manaba、Moodleなど)についても、一応ログインできるか等を試してみるといいと思う。

資料の印刷方法の検討

ファイルで配られる資料を印刷する方法を考えておく。
学校・コンビニで印刷するのか、家にプリンタ用意するのか。
電子版のまま使うのであれば、タブレットが必須。
おススメはiPadApple Pencilの組み合わせ。
もう紙の持ち歩きはいらなくなる。
これについては、またいずれ書こうと思っている。



ではでは、また。




横浜にて。


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2020/04/19 14:16
ひきこもり。
自宅にて。


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Update 2020/04/19
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遠隔授業に関するあれこれ No.1 概要と問題

コロナ対策として、全国的に遠隔授業の流れ。
いろいろと困っている人もいると思うので、いくつか書いてみることにした。
参考にしていただきたく。

遠隔授業の形式

おそらく、以下のようなスタイルの遠隔授業が行われることになる。

双方向やり取り型

主にはZoomやGoogle meetを使って、声や映像でやり取りをする型
うちの大学はGoogle meetのやり方について簡単なサポートがあったので、これが多いと思う。
全国的にはZoomが多いのではないか。
授業使用という意味ではZoomが圧倒的に適している。

一方向伝達型(映像、スライド)

学生とのリアルタイムなやり取りはせずに、動画や映像を見ておいてね、という型。
ライブ配信だとZoomやGoogle meet、Youtube等のサイトを使ったものが考えられる。
いつでも視聴可能なタイプとしては、映像ファイルを見てもらう方法、パワーポイントのファイルに音声をくっつけたものを見てもらう方法がある。
いずれもクラウドか学内の教育支援システム(ManabaやMoodle)を介してファイルが配信される。
うちは、クラウドならGoogle Drive、教育支援システムはManabaがメインとなる。

一方向伝達型(テキスト、課題型)

授業内容について資料を読む、テキストを読む、それについての課題を要求するというタイプ。
この場合、ファイルをクラウドか教育支援システムからダウンロードして使う、ということになる。



まあだいたい、こんな感じになるのではないだろうか。
これらを教員が組み合わせて使っていくとになると思う。
教員側も慣れていないので、手探り。
なので、授業が進むにつれてスタイルも変わっていくことになるのではないか。
この辺り、学生側もくんでいただければありがたい。


予想される問題点

ネットワーク環境

一番気になるのがコレ。
どのスタイルにしても、今までに使ったことのない通信量を使うことになる。
携帯回線だと弱いプランの場合は通信制限になってしまう。
どの程度の通信量になるのかはちょっとやってみないとわからないところがあるものの、ここは問題点となると思う。

ソフトウェア

遠隔授業では様々なソフトが必要になる。
特に、対面授業では紙で配っていたものがファイルで配られる。
ファイルを閲覧するには対応したソフトウェアが必要。
教員側は当然入っていると思って配信したものの、学生側に見るためのソフトが入っていない、ということはあり得る。
双方が注意したいポイント。

学内ネットワークへの接続

教育支援システムやメール等は原則学内からのみアクセス可能になっている。
学外から接続するためには、特別な認証(二段階認証、ワンタイムパスワード等)が必要なことが多い。
これらを設定して使えるようにしておかないと、遠隔授業に必要なマテリアルが使えないということになる。
事前に設定しておきたい。
なお、設定方法の解説ページの閲覧や初期設定については学内からのみ可能な場合があるので、うまくできない場合は学内のネットワークへつないで試してみる必要がある。

会議ツール特有の問題

会議ツールでは、マイク、ビデオカメラ、スピーカ(イヤホン)が必要になる。
特に、マイク、ビデオカメラは機種によって入っていない場合がある。
前もって確認しておく必要がある。
なお、同じ授業を複数PCを使って同じ空間で視聴した場合、ハウリングが起こる。
これは、スピーカーから出てきた音をマイクで拾って、それがまたスピーカから出てくる、を繰り返すため。
自宅で一人で聞く以外は対策が必要。

その他こまごましたこと

資料を電子版として使おうとした場合、2台目のPCやタブレットが必要。
授業のライブ視聴に1台目のPCを使っているため、そのPCで資料にメモを取るのはほとんど不可能。
スマホは画面が小さく、メモには適していないし、ライブ映像を見るには小さすぎる場合が多い。
タブレットを持っていない人はあらかじめ印刷を行っておく必要がある。



とりあえず、考えられる問題点を挙げてみた。
具体的な事前準備は次回。




益田かな。


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2020/04/19 14:16
ひきこもり。
自宅にて。


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Update 2020/04/19
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大学院へ進学したい人へ No.3 研究室探し

大学院へ行きたい。
そんな学生が身につけておくべきことは前回書いた。
今回は院進学先研究室の見つけ方。
先輩が大学院に大量に進学するような大学の学生さんは先輩から話が聞けるが、そうでない他大進学組も多い。
今回はそんな人たちに向けて。

大学院では研究をすることになるので、1人の教員もしくは1つの研究室に所属して研究をやることになる。
大学学部の場合、入ってから卒論の研究室を探すことになるが、大学院の場合はこれを入学前・試験前にやっておく必要がある。
行きたい大学院を探してから、その中で教員を選ぶ、というのではなく、広く日本・世界から指導してほしい教員を探し、その教員が所属する大学院を受験する、というのが普通のコース。
これをどうやって見つけるか。

一つ目は論文・著書からたどって行くコース。
興味ある論文をたくさん読んでいくと、頻出する研究者が出てくる。
これをリストアップしといて候補にする。
わりと王道の方法。
教科書なんかで引用されている研究者名を利用するのもよし。
こうやって探してきた研究者名でWeb検索をかけると研究室のホームページが出てくる。
どんな研究室でどんな論文を書いているのか。
院生はどの程度いるのか、規模はどうか、そんな情報を仕入れて進学するときの参考にする。

もう一つが、学会に参加するという方法。
学部生でも学会は参加できる。
学部生にとってはハードルが高く感じるらしいが、そんなことは全くない。
発表者は大御所から院生、時には学部生が自分の研究について発表している。
学会発表には口頭発表という壇上で大人数に向けて話しているものと、ポスター発表という、研究を伝えるために作ったポスターの前に立って来てくれた人にface to faceで説明するスタイルのものがある。
狙い目は、このポスター発表。
前もっておもしろそうな研究をピックアップして聞きに行く。
で、質問の後、実は進学する大学院を探しているんだ、とかなんとか切り出すと、研究室を見においでよ、となる場合がある。
口頭発表の場合も発表終了後に名刺もって同じように挨拶しに行くと、縁がつながる場合がある。
研究室の主催教員でなくとも、院生や研究員からつないでもらう、ということも可能。
ただ、この場合は大学3年生のうちに参加しておく必要がある。
4年生だと学会の開催時期が院試験から見て遅すぎることがほとんど。

指導教員から紹介してもらう、という方法もある。
指導教員は共同研究先、出身研究室、知り合いの研究者などとつながりを持っている。
自分の興味を伝えて、外の世界を見てみたい、と頼んでみよう。
ちょうどいい研究者の知り合いがいれば紹介をしてもらえるかもしれない。
うまくつながると卒論の段階から進学先の教員と研究できる場合がある。
ただ、これは頼み方に注意が必要。
教員によっては自分のところにいてほしい、と思う人もいる。
面倒くさいタイプだと、自分の指導に不満があるから出ていく、ととるような教員もいる。
なので、そういうタイプの教員に安易に頼んでしまうと後々ぎくしゃくする。
指導教員がどういうタイプかを見極めながら、どういう理由で研究室を移りたいか、をしっかり伝えて依頼する必要がある。
指導研究室の教員ではなく、専門が近い別の教員に相談してみるのもよいか。
他大院への進学を考えている学生さんは、卒論研究室選びの際もその辺をしっかり考えておく必要がある。
ちなみに僕は外に出ていけ派なので、よろこんで紹介する。

と、まあ探し方についてはこんなところ。
ではまた。




高松港にて

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2020/04/12 20:48
ひきこもり。
自宅にて。


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