雑記帳(ブログ)

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研究を探す〜論文編(研究をしよう 12)

今回からは研究の探し方について。
研究には大きくわけて論文になっているものとなっていないものがある。
論文になっているものは研究が完成したもの、なっていないものは進行中か完成しなかったもの、ということになる。
今回はそんな論文の探し方と注意について書く。

論文を探す

論文の探し方には主だったものとして、以下のものがある。
(1)データベースで探す
(2)雑誌で探す
(3)引用文献から探す
(4)著者から探す

(1)は知っている人も多いと思う。
(3)もまあわかりやすいか。
それぞれ順番に説明していく。

(1)データベースで探す

インターネット時代、メジャーな方法。
世の中には論文のデータベースと呼ばれるものがある。
例えば、日本語論文だとCiNiiが有名。
英語だと、医学系ならPUBMED、総合的にはWeb of Scienceや出版社系のScience Directなんかが知られている。
大学によって契約しているデータベースがあるので、大学図書館のホームページに行って使えるデータベースを調べてみよう。
使うデータベースを決めたら、キーワードを入れて検索をかける。
あとは出てくる論文のタイトルを眺めて、気になる論文に狙いをつける。
狙いをつけたらアブストラクト(抄録)を読んでみる。
アブストラクトから思ったような論文か、読むべき論文か、記事の種類などを判断する。
読むべき論文なら本文をダウンロードするなり取り寄せるなりする。

(2)雑誌で探す

ひと昔前まではわりとやられていた手法。
やりたい分野の学術雑誌に狙いを定めて、ひたすら雑誌を読みあさる。
タイトルで狙いを定めてアブストラクトで本文読むかを判断するところはデータベースで探すのと同じ。
例えば、教員の研究やら実験室に分野の学術雑誌がたくさん並んでいることがあるので、片っ端からあさってみる。
また、いくつか論文読んでいると、自分の興味ある論文がよく載っている学術雑誌がわかるので、図書館に行ってその雑誌のコーナーでバックナンバーを読みあさる、というのもある。
大学図書館だと閉架図書雑誌コーナーがあるので、蔵書を調べた上でカウンターで相談してみよう。
データベースの方法では見つからなかった論文が見つかると思う。
考えてもいなかった研究テーマが見つかるかもしれない。
研究で何をやろうか見当もつかない人はこの方法から入るのは悪くない。

(3)引用文献から探す

本や論文を読むと、引用文献欄がある。
そこから論文を探してくる方法がコレ。
研究テーマが決まっていない人や、決まったもののまだあまり論文が探せていない人にオススメな方法。
興味ある分野の本や展望論文あたりを読んで、その引用論文リストの中からおもしろそうなのを連れてくる。
この方法の最大の利点は、そこで紹介されている研究は一応はその道のプロが選んだものであるということ。
クオリティの高い研究に当たる可能性が高い。
ここから見つけて読んだ論文が、引用元の本や論文でどのように引用されているのかも知ることができて勉強になる。
もちろん、この方法は本や展望論文に限らない。
読んだ論文に載っている引用文献リストは有力な先行研究の情報源になりうる。
ある程度論文を読んだ人であっても有用な方法。

(4)著者から探す

最後は少しマニアックな方法。
学部生だと知らない人も多いのでは。
ある程度論文を読み進めていくと、ある研究分野で何本か論文を書いている研究者がわかることがある。
この場合、この研究者の名前で検索をかけてみる。
データベースだけでなく、googleのような一般的な検索エンジンでも検索してみる。
すると、その人の研究業績リストが見つかることがある。
この業績リストをくまなく見てみよう。
データベースでは見つからなかった論文があるかもしれない。
関連のテーマでおもしろそうなものが見つかるかもしれない。
何度も論文で名前を見るということは、同じような興味で精力的に研究をしている可能性が高い。
場合によっては大学院進学につながる縁になるかもしれない。
この方法は結構使える。
名前は何度も見るわけではないが、すごく質の高い論文だと思った研究者の名前も検索してみるとおもしろい。
クオリティの高い、勉強になる論文がわんさか見つかることもありうる。

論文を取り寄せる

論文の探し方はだいたい書いた。
次は論文本体の取り寄せ方。

インターネットでデータをダウンロードする

学生さんにとってはいちばんんメジャーな方法だろうか。
最近の論文はうれしいことにPDFなどの形式でインターネットからダウンロードできる。
これ自体は特に説明はいらないかもしれないが、ちょっとだけ注意点がある。
ネットの論文電子版は学内からしかダウンロードできないものがある。
本来は買わないといけないものなのだが、大学が出版社と契約しているために学内からだと自由にダウンロードできる形になっていたりする。
このタイプの論文は結構多いので、論文探しやダウンロードは学内でやったほうがいい。
また、ユーザIDとパスワードを入れることでダウンロードが可能になるものもある。
大学図書館のWebページに電子ジャーナルリストや使い方の説明が出ているので、ダウンロードできない場合は該当しないか情報をチェックする必要がある。

図書館で取り寄せる

ちょっと前まではこの手法が主流だった。
ただ、現代の学生さんはダウンロードできない=読めない(読まない)と考えるらしい。
これは大変よくない。
これからやろうとしている研究がすでにやられていたらどうするのか。
全く同じでなくても似たような研究がすでにされていて論文になっていたら、自分の研究の価値は著しく落ちる。
関連しそうな論文はすべて読むべきである。
大学図書館には論文の取り寄せに関してはかなりの専門性があり、書誌情報(著者、タイトル、雑誌名、ページ数、出版年など)があればどんな論文でも取り寄せてくれる。
気になる論文があったら大学図書館を活用してじゃんじゃん取り寄せよう。
一編2-300円くらいだし、大した金額ではない。
研究に必要なコストだと諦めて、気になったらとりあえず取り寄せたい。
ダウンロードできるのがいい論文で、できないのがダメな論文であればまだよいのだが、実際にはそうではないのが困りものなとこ。
商業ベースで大学と契約しているかしていないか、古いか新しいか、などでダウンロードが可能かどうかが決まるので、論文のクオリティとダウンロードのできるできないは関係ない。
よい論文はダウンロードできないところにあるかもしれない、と考えて、図書館取り寄せを活用してほしい。

長くなったが、今日はこのへんで。
次は論文によらない研究の探し方を少し。





東京駅らへんにて。

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2019/03/03 14:44
ポレポレ。
鳥取ドトールにて。


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Update 2019/03/03
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