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自分の言葉で説明してみる(大学生のための学び方入門7)

授業をやっていると重要事項を丸暗記している学生さんにでくわすことがある。
確かにこの方法だと、試験点数は高くなる。
試験テクとしては否定しない。
ただ。
本当に理解しているのだろうか。
ただ字面を丸暗記しているだけで理解していないのであれば、この方法は知識を身につけるという点ではほとんど意味がない。
こういう学生さんがやってきたら、僕はこう問うようにしている。
それってどういうこと?
だいたいはそこで答えに詰まる。
試験対策としてはバッチリだけど理解はできていないというと。

定義を暗記した。
説明を理解したつもりでいる。
でもちゃんと理解できているかよくわからない。
こういう人にオススメしているのが、自分の言葉で説明する、というもの。
理解していればちゃんと説明できるハズ。
説明している最中に理解の浅さに気づくこともある。
そして、やってみるとわかるのだが、これ、結構難しい。

やり方はいくつかある。
一つ目は書いてまとめるもの。
授業を受ければ、重要なワードがいくつも出てくる。
まずはターゲットとするキーワードについて資料・教科書を読む、調べる等をして、理解をする。
ある程度理解できたな、と思ったら、自分の言葉でまとめてみる。
この時、定義を写すなんてことはせず、あくまで自分の言葉で書いていく。
もちろん、定義や説明のテキストは無視できない。
でも、あくまで自分が紡ぎ出す言葉を使う。
そのことについて全く知らないもう一人の自分に言葉で説明する、というような感覚でやるとよいか。
友人やら家族に説明する気でやるのもオススメ。
教科書のようにかっこよくならないとは思うが、別にそれでよい。
これは続けていくと自分の中に言葉が増えていくので、だんだん洗練されたものが書けるようになっていく。
これ、やってみればわかると思うが、やっていく過程で理解の足りてない点やあいまいな点、疑問に思う点が出てくる。
これらを調べて、またまとめる、を繰り返す。
理解がかなり進むことと思う。
できたものの一部を教員に見てもらってコメントなんかもらってもいいかもしれない。

もう一つが、友人に実際説明する、というもの。
試験がある科目だと、そもそも需要がある。
友人より少し早めに勉強しておいて、解説役をかってでる。
やってみるとわかるが、結構難しい。
自分でまとめる時と違って、相手から反応が返ってくるため、ごまかしが利かない。
これがいい。
教えている最中に、自分の説明に矛盾点があることに気付いたり、わからないことがあることがわかったりする。
その度に調べては理解を深め、が繰り返される。
このように、教えるという行為は対象の理解をものすごく深めることになる。
これは大学教員でも同じで、日々授業の準備をしては理解を深め、学生さんに質問されてはハッとして調べ直し、なんてことを繰り返している。
そういう意味で、学生さんに育てられてると思っている。
ちなみに、学位の最高位であるdoctor(博士)の語源は教える人、という意味らしい。
知識を深める、とはそういうことなのだろうね。

これらは講義系授業だけではなく、日々の勉強にも生きる。
友人に教える、というやり方は、大学の授業ではゼミという場で試すこともできる。
これを意識して本気でゼミに挑むと、数年での成長はかなりのものになると思う。

では、今回はこの辺で。




東京駅かな。

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2020/03/01 21:17
暮れゆく日曜日。
駅前スタバにて。


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Update 2020/03/01
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