さて、次に身につけておきたいのは「読む力」。
これは大変大事。
なのにもかかわらず、これが身についていない学生さんは意外と多い。
本自体をあまり読まない学生さんがわりといるので、大学でこれを磨かず出て行く人も多いんじゃないかな。
これは量をこなさねば身につかない。
そして、社会に出てからはその量をこなす時間がそんなに取れなくなる。
大学生のうちになんとかしたい。
さて、この能力。
汎用性がきわめて高い。
教養を身につけるためにも必要だし、専門的知識を入れるのにも必要。
教養は将来どれが役に立つかはわからないものだったが、読む力は確実に将来武器になる。
どの分野に進もうが、専門知識を文字から仕入れるという方法の占める割合は大きい。
教養を深めるのにも本の果たす役割は重要である。
時事ネタを入手するのにも文字の情報は無視できない。
また、いずれ本シリーズでも触れる予定の「書く力」の基礎にもなる。
なので、読む力が高いと色々と役に立ってくれそうなのは想像に難くない。
それどころか、読む力が弱いとかなりの不利にすらなりうる。
読む力がいかに大事か、わかるだろう。
そんな読む力には様々なものがある。
難解な専門書から一般の教養書まで、理解して情報を仕入れる力。
読む速さもひとつかな。
上記2つは当該分野の既有知識や本を読んだ経験数と比例する。
文字に対する苦手意識の克服や自信なんかもそう。
高度な読む力としては、ロジカル性を意識した読み、批判的な読みなどがあるが、これについてはまた別立てで書く。
さあ、ではコイツをどうやって磨のか。
授業の課題で読んでいるから大丈夫、というのは甘い。
全然足りない。
これはもう、意識的に本を読むようにするしかない。
本はなるべく自分のレベルにあったものがよい。
難しすぎるとしんどいし、簡単すぎると読む力を伸ばす意味ではあまり役に立たない。
最初は自分の興味ある分野、少し詳しい分野あたりからはじめるのもよいか。
こういう分野はやはり読みやすい。
いざ、読みはじめると陥るのが、難しくてよくわからない、というもの。
調べながら読むのも悪くないが、こういう場合、とりあえず全部読んでみる、というのがオススメ。
最後まで読むとわからなかった箇所がなんとなくわかる場合もある。
一度最後まで流した上で、もう一度読み返してみるとわかることもある。
どうしてもよくわからなくて、でも内容を理解したいという場合は類書を読んでみるというのもよい。
数をこなしているうちに本の難しさは少なくなっていくと思う。
時々、読む速度が遅いんです、というようなことを聞くこともあるが、これも数をこなすと確実に早くなる。
新書を読むのに数日かかってた学生さんが、4年後には1冊半日で読み切ってしまうなんてことも。
経験は裏切らない。
さて。
ではどの程度まで読めるようになっていればよいのか。
ごく個人的な基準だが、専門分野は専門書クラスが、専門外の分野は新書クラスが抵抗なく読めるようになれるとよいと思っている。
このくらい読めれば、社会に出てから本経由でさまざまな情報を入れることができるようになる。
人生のどんな局面でも使えるので、ぜひ身につけてほしい。
松江にて。
なぜ学ぶのか、何を学ぶのか 4 へとと続く
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2018/07/25 07:40
出勤中。
鳥取ドトールにて。
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Update 2018/07/25
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