数年前の話。
奥歯が痛くなった。
冷たいものを飲んだ時にしみるのだ。
こういうのはまったくがまんしないタイプなので、早速歯医者に行った。
歯医者先生曰く、親知らずが虫歯になっているとのこと。
横向きに生えていて、治療ができないので抜くしかない、という見立て。
これは仕方ない。
大きな病院の予約を取り、メスを入れて、痛さにも耐えて、虫歯親知らずとバイバイした。
抜いた時の痛さがだいぶ取れてきたので、よおし、そろそろ冷たい水を飲もう。
グッバイ、あのしみる嫌な感覚。
が、しかし。
冷たい水を口に含んだ瞬間、くるんだ、あの感覚。
ナオッテナイ。
早速GoTo歯医者。
先生曰く、あー、これは隣の歯でしたねー。
虫歯が見えるので治療しておきましょう、とのこと。
ふむー。
で。
治療が終わり、家に帰り、麻酔が切れたので喜び勇んであれを。
よおし、そろそろ冷たい水を飲もう。
グッバイ、あのしみる嫌な感覚。
が、やはりくるんだ、あの感覚。
ナオッテナイ。
GoTo歯医者アゲイン。
歯医者先生曰く、それは知覚過敏かもしれませんねー。
まだ抜いたばっかなので、そのうち歯茎が上がってきて治るかもしれません。
少し様子を見ましょう。
ふむー。
まあそうしようか。
というか、他に選択肢がない。
で。
そうこうしているうちに、海外出張に旅立つことになった。
すでに別記事に書いた、カナダ出張。
もうしみるのは慣れているので、特に気にせずに旅立った。
学会に参加し、現地のご飯を食べ、何事もなく旅は終盤へ。
学会も最終日、旅立ちの前日の昼ごはん時、それは起こった。
場所は、バンクーバで見つけた気に入ったレストラン。
ここの焼きそばにしては太すぎて歯応えのある不思議な焼きそばを食していた。
気に入って出張中何回か食べたメニュー。
この歯応えのある麺を噛んでいたその時だった。
っ!!
奥歯が大変な違和感。
倒れたというか、とにかく経験したことのない痛さ。
あの知覚過敏疑いの歯。
鋭痛さではなく、どこかにぶつけたような、じわじわとした痛さ。
その後、温かいものを口に含むと治るものの、常にジンジンと痛い。
スタバでコーヒを仕入れては、口に含んだりしつつ、ごまかしごまかし。
その夜はジンジン痛く寝るのに難渋した。
そして、帰国の日。
やはり、ジンジンと痛いので、空港のスタバでコーヒーを注文。
そして、そいつを口に含んだ、その瞬間だった。
この世のものとは思えない絶望的な痛みがやってきたのだ。
大袈裟ではなく、何かが終わったような、そういう痛みだった。
しばらくその場から動けなくなり、息も耐え耐えやっとのことで飛行機に乗る。
もはや温かい飲み物では痛さが増幅し、冷たい水が唯一痛みを和らげることに気づいたのは出発して数時間してから。
帰国後は痛みは引いたものの、奥歯の感覚がなくなっていた。
早速、歯医者へ。
話を聞き終わった先生。
あー、それは、死にましたねー、神経。
あまりに痛いとねー、がんばって死ぬんですよ、神経。
ほら、検査の反応ないでしょ??
、、、、。
がんばって死ぬ。
神経はがんばって死ぬ。
その後しばらく、パワーワードとして頭をくるくる回ってました、とさ。
ふむー。
まとめると、太い麺が奥歯を倒し、
その隙間を伝ってコーヒーbyバンクーバー空港スタバが神経に必殺一撃、
神経がんばって自殺、ということらしい。
写真は銀座かな。
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2020/11/01 20:06
日曜日が終わるも、明日も休暇。
鳥駅スタバにて。
Update 2020/11/01
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