今回の選挙は色々と思うところがある。
よって、ちょいと情勢分析でもして、書いてみようかなという気になった。
何が争点で、どう見たらいいのか、考えてみようと思う。
ずーっと昔に書いた選挙の思考の一事例の亜種と思っていただけたら。
政治的信条などのスタンスは、上記のリンクの最初に書いてあるので参考にしていただいて。
まあ、簡単に書くと、無党派で自由と民主主義の理念が好き、戦争は嫌い。
なお、なんの専門性もない一人の主権者としての個人的な考えであることは言うまでもない。
なんのための解散か
今回の解散はちょっと不思議である。
我が国の仕組みとしては議院内閣制をとっている。
議会が内閣を信任して、その上で内閣がその職責を果たす制度と認識をしている。
現在の内閣も信任の状態は続いており、特に問題は生じていない。
国民が選んだ議会構成員を内閣が解散して信を問うというのが解散という行為だと考えると、解散にはそれなりの理由が必要なはず。
議会から不信任を突きつけられた、とか、内閣が通したい重要法案が議会で否決された、とかそういった類のもの。
任期満了が近いので、いいタイミングでやって国政に穴をあけないようにしようというのも理由としてはわかる。
今回はそういう理由が全くない。
高市さんが演説で言っているのは、高市さんが首相でいいのか否か、連立の枠組みが変わったからこれでいいのか、という理由なのだけど、議会が信任している時点で解散までして問うほどの理由になるとは思えない。
そもそも、前回の衆議院選挙が2024年10月なので1年半もたっていない。
選挙ごとに800億円強の費用がかかるそうで、そう軽々しく頻繁にやっていただいては困る。
さらに、このタイミングでの解散は、来年度予算成立の年度内成立が危うくなる。
また、気候が厳しく選挙の実施自体の負担が大きい時期でもある。
今回は予算審議のスケジュールを見据えてか、選挙期間が異様に短く、国民が考える時間もあまり与えられていない。
そんな中、わざわざ解散して選挙をやるに足る理由が僕にはわからない。
期待で上がっている高い内閣支持率で追い風のうちに選挙をやって議席を増やそう、という理由ならまあわかるが、国民の側にどんなメリットがあるのかというと全然わからない。
争点は何か
では。
今回の選挙の争点は何か。
高市さんが首相でいいか否か、連立の枠組みが新しいものでいいか否か、を一応争点として掲げてはいる。
が、これは争点になり得ない。
なぜなら、そもそもその点で与野党間に争いがないし、世論的にもなんの論争も起きていないから。
選挙で自民党が数取れず、公明党が出て行ったので、現有勢力の中から新たな連立先が出てくるのは当たり前だし、連立先が維新ということで想定の範囲。
この点については、自民・維新双方の支持者から、特に問題視する声は上がっていなかったはず。
だから、争点ではない。
高市さんが首相であるということの是非はどうだろうか。
これについても、支持率がかなり高く、議会から不信任決議が提出されたこともないので、なんの争いもない。
選挙がなければ、今頃野党も首相と認めた上で国会審議をやっていたはずで、その点には争いはなかったはず。
首相になってから半年しか経っておらず、実績評価という意味での是非も難しい。
よって、こいつも争点にはならない。
消費税減税については野党は反対しないだろうからやろうと思えばできる。
責任ある積極財政についても、積極財政の部分はやろうと思えばできるだろうし、できない時に初めて解散するのがスジだと思う。
よって、これらも争点にはならない。
では、何が争点か。
これは、この解散が何を目指しているのか、というのがキーとなる。
この解散で高市さんが目指しているのは、議席の上積みである。
勝てると踏んだから、解散した。
現有勢力図が変わる見込みがないのに具体的な争点が全くない状態で解散するということは考えられない。
つぎに。
勝ったら何ができるのか。
今のように、野党との議論で意見調整をしながら政策を進める、ということをしなくてよくなる。
しかも今回は国民の側に「これをしたい」というのを示していない。
これは、何をやるかは教えないけど白紙委任の状態で数の力をくれということ。
前首相の石破さんが少数与党のトップとして議論と意見調整に腐心してきた、ああいうのをやめたい。
僕にはそう受け取れる。
高市さんの選挙演説をよく聞くと、この点がにじんでいる。
もう1つ争点がある。
それは、統一教会の問題、裏金問題の幕引き。
これについては、自民党候補者の顔ぶれを見ればわかる。
統一教会問題や裏金問題に関連した候補者がかなりたくさんいる。
前回公認もらえなかった人、落選した人たちも、復活してかなりの数が公認候補になっている。
この候補者で選挙を戦って勝てば、国民はこれらの問題についてはもう許した、ということになると思う。
だって、そういう人たちだとわかった上で選挙で選ばれている。
スジは通っている
少なくとも、そういう人たちがたくさん議員さんになれば、この問題は力で抑えられたまま、幕引きになるだろう。
今回の自民党の公認候補リスト、結構わかりやすい政治的メッセージである。
今回の選挙は、以上の隠れた争点があって、それを自らへの期待という実績によらない、ふわっときた「人気」によってなんとかしようとしてる、と捉えている。
最後に
と、まあ、こんな感じで今回の選挙を見ている。
あ、あともう1つ。
この選挙騒動を通じて高市さんという人を国民に対してはえらく不誠実な人だな、と思うようになった。
今回の選挙、全く国民のことを考えているように思えない。
考えているのであれば、さっさと予算審議をして予算を通じて国民のためになるようなことをすればいい。
選挙だってそうで、衆議委員議委員の残り任期の長さ、予算審議の大事な時期、気候的・行事的に選挙に不向きな時期、選挙期間の極端な短さ、どれをとっても国民のためになることがない。
選挙をしないとできない政策が具体的になんなのかを語らないし、党首討論のような議論の場にも出てこない。
民主主義という価値観が好きな人間としては、こういうの、よくないなぁ、と思いながら見ている。
しかし、今回このやり方で与党が選挙で勝ってしまうと、このやり方はこれからの選挙戦略のスタンダードになっていく思う。
長くなったので、今回はこの辺で。
残りの選挙期間、もう少しいろいろな情報を入れて考えてみようと思う。
ではまた。
たぶん、二子玉川。
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2026/02/02 23:35
遅くなってしまった。
自宅にて。
Update 2026/02/02
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