週刊雑記帳(ブログ)

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エッセイを書きたい

エッセイが書きたい。
とびきり役に立たなくて、おもしろくもないやつがいい。
どうも最近の書き物は、何かの解説みたいなのが多くて、説教くさい。
こういうのが書きたいのじゃなくて、もっとこう、極めて無意味なやつがいい。
そんなことを、敬愛する三浦しをん先生のエッセイを読みながら思った。
ただ、三浦先生のエッセイはおもしろいので、目指す方向からはややズレている。

そこへいくと、司馬遼太郎のエッセイはすごい。
ただただ、思っていることを淡々と文字にしているだけで、話の構成もないし、短いものは本当に短く、統一感なんかあったもんじゃあない。
役に立つかと言われれば、そんなことは感じないし、クスッと笑うようなおもしろさもない。
ここまで書くとdisっているように見えるかもしれないが、全くそんなことはなく。
そうであるのに、なんか知らないけど読んでしまうのだ。
で、読後感がまたいい。
不思議な文章なのである。
うそではない。
その証拠に、15冊あるうちの半分はすでに読んだ。
全部読み終わると寂しい気分になるので、のんびりちびちび、読み続けたい作品。

話がそれた。
で、まあつまり、なんらかのエッセイが書きたい、と思ったわけです。
が、しかし、これが結構難しい。
辞書によると、見聞きしたこと、感じたことを自由に書けばいいらしいが、そんなこと言われてもねぇ。
気分は作文を強要された小学生。

だいたい、見聞きしたこと、感じたことというのが難しい。
そんなに見聞きしねぇし、それゆえに感じることも少ない。
ん?待てよ?見聞きしないってどういうことだ?と思って考えてみたのだけど、わかった。
仕事だ。
そうだ、仕事だ。
朝から晩まで、飯と睡眠とボーッとしてる時以外はほとんど仕事をしている。
仕事で見聞きしたことで感じないわけではないが、感じたままに文にしてはコンプラ上問題がある。
ありていに言えば、懲戒になる。
ダメです。
じゃあ、仕事前後の飯はと言えば、ほぼ同じものを食べているので、コレもなかなかエッセイ化は難しい。
ちくわ弁当(自作)は華がない。
朝食のすき家の牛丼ミニつゆナシは、食べすぎて食べると誰が作ったかわかる能力を手に入れたくらいしかネタになるものがない。
あとはオレのパスタ。
コレはおいしいという自慢になってしまう。
とびきりおもしろくないものを書きたいのだけど、つまらないものを書きたいわけではなく。
くそー、全部仕事が悪い。

担当編集者がいないのもよくない気がしてきたぞ。
〆切があって、適切なお題があって、「センセイ、進捗はいかがでしょうか」があればまた違うのではないだろうか。
なんか、それならオレも何か書けるような気がしてくる。
敏腕の担当編集者、カモン。

と、まあ。
書けない言い訳と、文句をひと通り書いたところで、気づいてしまった。
書き上がった。
書き上がってしまった。
なんか、思い描いていたのとは全然違うけど。

そんなわけで、たまにはエッセイでも書いてみよう、と思い直した次第。
見聞きしたものを、感じたままに、自由に。
そのくらいの余裕は必要だよなぁ、と反省もまたしたわけです。

文字数のみ、目標通りに書けた。
ではまた。


ついしん:
このお題で書け、みたいなのがあったら、マシュマロ(質問フォーム)で投げていただいて。
求む、バーチャル敏腕編集者。





鳥取市内にて。


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2025/09/23 18:50
休暇中。
新宿のよい感じのカフェにて。



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Update 2025/09/23
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