週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

子どもの発達に関する動画資料(特別支援教育教材シリーズ)

授業で子どもの発達についてしゃべることがある。
発達心理学の授業となると、時間もたくさんあるのでふんだんに動画をみせることができるのだが、特別支援教育の授業などでちょっとだけ発達のことについてしゃべる場合は時間が足りずあまり動画を見せることができない。
そこで。
児童期くらいまでの発達に関する授業用の動画を紹介する記事を書くことにした。
僕の授業を聞いて内容を理解した上で、さらに具体的なイメージを膨らますのに使っていただければ。
授業を受けていない人も使えるように簡単な解説を入れておくので、この分野に興味ある受講生以外も読めると思う。
授業を受けていない人は、発達心理学の教科書(例えば、発達心理学[第2版])を読んでから見るとより楽しめるはず。

なお、YouTubeにやなかチャンネルなるものがあり、そこに僕の授業に使えそうな動画を随時まとめているので、さらに興味ある方はそちらも見てほしい。


乳児期

対象の永続性

若い乳児は見えているモノに反応している場合でも、モノが見えなくなると反応しなくなる。
これを対象の永続性という。
以下は、その例となる映像である。

最初、鍵を触って遊んでいるが、布で隠すとなかったようにふるまっている。


幼児期・児童期

愛着(ストレンジ・シチュエーション法)

愛着について、個々のタイプを調べる時に使われるのがストレンジ・シチュエーション法である。
これは、観察法と実験法を組み合わせたもので、見知らぬ部屋に子どもと親に入ってもらい、知らない人(ストレンジャー)が入ってきたり、親が出て行ったり、親と再会したり、などと設定を変え、その時の子どもの反応を観察する方法。
以下が、その実験風景の映像である。

行動の現れ方には個人差があり、大まかに3つのタイプに分けることができるとされている。


ピアジェの概念発達実験(保存性、数の不変性、公平性概念など)

2つのものが同じか違うかを聞いて、その概念が発達しているかを調べる実験。
同じか違うかの判断とともに理由を聞いて、子どもの論理性についても考察する。
以下の映像は、幼児期の子どもで、課題はまだできていない。

コインにせよ、粘土にせよ、見た目が変わると「同じ」「違う」の判断が変わっている。
これは児童期になるとできるようになる。
ものによって、できるようになる時期に違いはある。
公平性の概念実験はかわいい。


心の理論課題(スマーティー課題とサリー・アン課題)

相手が何を知っているか。
それが自分とどのように違うのか。
これを実現する機能を心の理論という。
心の理論が発達しているか否かを調べる課題として、スマーティー課題とサリー・アン課題が有名である。
以下は、その実験の映像。

最初の女の子は、自分が知っていることでも他人は知らないことがある、ということがわかっていない。
最後に出てくる男の子は最初の女の子よりも年齢が上であり、課題がちゃんとできている。


マシュマロテスト

マシュマロを今食べれば1つ、大人が返ってくるまで待てれば2つもらえるという場面を設定して行うテスト。
ちびっ子はできないことが多い。
以下は、その実験風景。

小さい子は、まあ自分の行動をコントロールできない。


3つの山問題

自分から見えるものと、相対する他者から見えるものは異なる。
自分からの右は、向かい合う他者の左になる。
この程度なら記憶することでかわせなくもないが、それより複雑な「相手からの視点」というのはなかなか高度でわからない。
3つの山問題は、他者の視点と自分の視点を区別できるかについて調べることができる課題。
以下がそれ。

1人目は自分から見えるモノは相対する他者からも見えると答えている。
事前にその視点のことも経験しているのにもかかわらず。
2人目はちゃんとできている。
小学校中学年くらいの年齢か。



以上、おしまい。
YouTubeにやなかチャンネルから再生リストをたどると、様々なバージョンの映像が見られます。
本記事、時々改訂して、動画の種類を充実させていく予定。

ではまた。





旅のワンシーン


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2025/07/10 18:13
これはお仕事。
鳥取市内にて。



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Update 2025/07/10
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