週刊雑記帳(ブログ)

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本の紹介,「法の世界へ(池田真朗他(著),有斐閣アルマ)」

法の世界へ
池田真朗他(著)
難易度:☆


法学系の教養書はわりと好きで、わりと読む。
この本は、法哲学入門、少年法入門、刑法入門と読んで、次はコレと、積読本コーナーより引っ張り出してきた。
我が書棚,結構法学系の積読が充実している。

能書はいい。
この本は、書名の通り、法律学への入門書。
といっても、法科の学生への入門書ではなく、非法科の大学生向けの教養授業のテキストである。
これが大変よかった。
初版が出たのが1996年で、次の改訂で10版ということを考えても、どれだけ読まれている本かわかることと思う。

コンセプトは、日常の中の法律、のようで、堅苦しくなく自身に関連したさまざまな法律の問題を学ぶことができる。
日常生活の中で頻繁に行われる契約の概念からスタートし、一般法としての民法を概説、その後、労働法、家族関係法、商法、紛争解決へと進む。
日常生活のさまざまな行為を法律でどのように捉え考えるのか、おおまかに知ることができる。
必要に応じて、憲法と法律の関係、法律と法律の関係などの解説が入り、法律の基本的なルールを教養レベルで学ぶことが可能。
社会に出て必要になるさまざまな問題について、法律的にどう考えればいいのかについて教えてくれる。
内容も「大学の教養授業テキスト」ということを意識した書きぶりに終始しており、平易で読みやすい。
改訂頻度が高く、最新の法律に対応しているのもまたよい。
こういう先生方の教養授業を聞きたかったなぁ、と思った好著。

この本の紹介記事を書いた理由は単におもしろいから、というだけではない。
社会に出た時、法律ではどう考えるのか、これを知っておくことは武器になる。
日常生活を例として、よく出てきそうなものがたくさん紹介されており、どういう時にどういう法律を学べばいいのか、その辺りを知ることができる。
また、各論として各分野の法律をいきなり学ぶのではなく、下地として基礎的な法律の考え方を知っておくことは、各論を学んだ際にその知識の奥行きが増す。
主権者として法律が出来上がる過程で新しい法律の是非を考える上でも、基礎的な法律の考え方は重要。
この基礎的な法律の考え方を知ることができるのも、この本のいいところ。
最後の章にさらに学ぶための法律学全体の解説があり、巻末書籍案内もあるため、さらに学ぶ足がかりにも使える。

全ての大学生・大学院生、この分野に疎い社会人にオススメな1冊。
なお、本当に平易なため、本に慣れた高校生でも簡単に読めると思う。

では、今回はこのへんで。
また。




横浜のタリーズかな。


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2025/03/02 19:23
体調がやや戻った。
横浜隠れ家タリーズにて。



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Update 2025/03/02
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