週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

僕の研究変遷記〜学部編

先生の専門はなんですか?
時々聞かれて、わりと答えに困る質問。
今しか知らない人には一体なんの人なのか、よくわからないと思う。
授業は特別支援教育の制度の話から、ヒトの身体のことなどを担当しているし、研究は心理学とか脳科学とか言っている。
卒論生は、保育や福祉系の質問紙なんかもやっている。
いやー、我ながらよくわからない。
そこで、自己紹介的な、研究遍歴のシリーズを書いてみようと思った。
今回はその学部編。

まず。
学部は教育学部の情報系。
中高数学の免許が取れて、数学と情報が学べる場所。
情報系は当時はたくさんの学部学科があったのだけど、その中でも幅広く科目設定があるところ、というのが選んだ理由だった。
当時は仮面浪人をしていて、国立大工学系学部に在籍、電気電子工学を専攻していた。
そんなわけで、大学を中で見て新たに大学選びをした、ちょっと特殊例だと思う。
教養も含めて自由に学びたかったので、強制的に学ばせるようなスタイルの学部学科も除外した。
入る前からリベラルアーツを意識していて、学部は幅広く、専門は大学院で、という考え方を持っていた。
各大学からカリキュラム表を取り寄せ、目的に合致するところを選ぶと、全国に2つ3つしか選択肢がなく、そのうちの1つに入学した。

学部では、大変幅広く学んだ。
授業以外でも本をたくさん読んだ。
数学、情報、を学ぶ中で、ヒトの情報処理という観点から心理学や情報科学脳科学に興味を持った。
色々と学んでいくうちに、専門性としては「ヒトの情報処理」を中心としたものになっていった。
ただ、あくまで学部では教養を、というのが頭にあったので、それ以外もだいぶ読んだ。

学部も高学年になってくると、読む本は心理学や神経科学系の本が増えてきた。
それでも3年生くらいまでは大学院で選ぶ分野が絞りきれておらず、情報科学系の専門書も読んでいた。
プログラミングも多言語勉強していて、これが大学院以降、隠れた技術として役にたつことになる。
が、それを目的に勉強していたわけではなく、あくまで学ぶこと自体を目的とした勉強だった。

卒論の研究室は、情報科学について幅広く、好きにできるところだった。
同期は、OS作ったり、ネットワークのことやったり、情報教育のことやったり、本当に幅広かった。
僕のテーマは、ヒトの視覚情報処理に関するもので、ある視覚刺激(ある立体の影)を見せて立体視の起こり方を調べる心理学的な研究だった。
内容はたいしたことない。
が、ゼロからほぼ自力で組み立ててやり切ったものでもあった。
おかげで、視覚情報処理については、わりと詳しくなった。
後年、この内容を授業で教えることになろうとは、当時の僕は考えもしていない。

大学院での専門分野は数学、情報科学神経科学、認知科学認知心理学あたりを考えていた。
早い段階で数学が落ち、3年生の中盤くらいで情報科学が落ちた。
結局、認知科学神経科学が生き残り、4年生の頃には神経科学に落ち着いた。
ただ、この時点では神経科学のどの分野、というのはあまりなく、行った先でやってみて考えればいいや、と考えていた。
周りに院進学組がいなかったせいもあり、このあたりは今考えると冒険的だったと思う。
結局合格した大学院をいくつか見学して、サルを中心とした認知神経科学の研究室を選ぶことに。
おそらく、この選択をしていなかったら今頃この仕事にはついていなかったと思うから本当に不思議。
が、この話は今回は詳しく書かない。

そんなわけで、大学院修士課程へと進学する。
続きは、また次回。
ではまた。




飛行機。
どこで撮ったかはしらん。

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2023/03/11 13:29
のんびりモード。
鳥駅スタバにて。


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Update 2023/03/11
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