ふいにWALKMANからGLAYが流れてきた。
オレが高校生だったとき全盛だったバンド。
グロリアス、口唇、However。
熱狂的なファンというわけではなかったが、当時常に近くにいた。
カラオケで誰かが歌っていたし、バンドでも何曲かコピーしたりもした。
音楽とは不思議なもので、時々自分を当時に連れて行ってくれる。
ふわっと、突然に。
おぼろげな高校時代の景色。
勉強の記憶は一切ない。
放課後になると友人たちと作った草野球チームで遊んだ。
強豪の野球部には入る気になれず、のんびり取り組める軟式チームを作った。
同じようなことを考える同級生や他校生を誘って楽しくボールを追った。
社会人野球のトーナメントにも参加して楽しんだ。
弱かったけど。
GLAYはその帰り際にWALKMANでよく聴いた。
グロリアスを聞くと夕暮れと自転車の曖昧なイメージが浮かぶ。
土曜日半ドンの放課後はカラオケざんまい。
当時カラオケ全盛で、ゲーセン派とカラオケ派にわかれていた。
オレは断然カラオケ派。
土曜に昼飯を食べると、仲間と地元の暗い半地下の悪そうなカラオケ屋にたむろ。
ナンパなゲーセン派がベルで連絡を入れてきて、途中合流。
Howeverを歌えるとモテるという噂からこれを熱唱する奴らがいた。
今ならわかる。
うまくHoweverが歌えるやつがモテるのではなく、モテるやつが歌ううまいHoweverがいいのだ。
オレは何歌ってたかな。
GLAYではなかったと思う。
だからよく覚えているんだ。
高1の途中からは楽器を始める。
GLAYの曲のいくつは練習曲であり、コピー曲。
狭いドラム室にこもってひたすら叩いていた。
まだまだひよっこだったドラム叩き。
激しくドラム叩きたいお年頃だった。
口唇や誘惑なんかをWALKMANに仕込んで、ハードに練習した。
元々楽器庫として設計されていたと思われる練習室は蒸してね。
汗と熱と心地よさが蘇る。
彼女の“Modern・・・”のみバンドで演奏した。
バンド引退時の学祭。
終わってほしくなかった。
GLAYとともに浮かんできた高校時代。
当時は将来のことなんかわりとどうでもよかったのを思い出した。
今を楽しく、がモットーだったのだね。
これは今も正しい考え方だと思っている。
シンプルで実によい。
さあ、それから20年以上が経ち。
当時のことを思い出しつつ、いろいろあった30代を振り返りながら、おそらく30代最後の記事になるであろうこれを書いている。
40代は原点に立ち返って、もう少しシンプルに楽しさを追求して生きてみてもいいのかもしれないなー、などと考えたりした。
高松港かな。
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2020/08/30 17:05
残暑残暑残暑。
鳥駅ドトールにて。
Update 2020/08/30
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