週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

i am sam(映画で知る障害1)

色々あって、障害のある登場人物が出てくる映画を見る機会が増えた。
そこで、ただひたすら、観た映画の感想を書いていくことにした。
ネタバレなくこのテーマの映画を紹介しているページってわりとなくて、そういうのあったらいいな、と思ったため。

第1回はコイツ。
主人公は知的障害のある男性。
訳あってシングルファザーとなって娘の子育てに奮闘する。
娘には知的な遅れはない。
娘が大きくなるにつれ、周囲の大人と父親の何らかの違いに気づくようになる。
そんな中、父子の関係に危機が訪れる。
父親も娘も、今までの平和な親子関係を取り戻そうと奔走していく。
そんな父と娘の愛にあふれた物語。

知的障害のある親と定型発達の子ども。
その子育てや様々な問題に正面から切り込んでいった作品。
子どもの福祉的な観点から、子は親のもとから離れて保障された別の場所で暮らすべきである。
こういった考え方が周囲の人間や公的な機関から出てくることは大いに考えられる。
しかし、親子関係は良好で当事者が満足していることもある。
この場合、何が優先されるべきなのか。
いろいろと考えさせられた。

また、知的なハンデがある人の、社会の中での諸問題にも触れることができる。
働くこと、キャリアアップすること、何かを主張すること、偏見などなど。
何気ない描写の中にこれらが隠れていて、学べることは多い。

映画自体のストーリーは平易で、障害を知るということ抜きにしてもかなり楽しめる。
特に、魅力的な登場人物たちがたまらない。
知的障害のある友人達、職場の上司、やり手の女弁護士。
ほっこりするようなキャラクターがたくさん出てきて、ああ、いいな、と思わせてくれる場面がたくさん。
なかでも主人公の父親のキャラはステキだった。
しっかりものの娘もなかなかいい味出ていた。

多くの人にオススメな作品。






銀座歩行者天国にて。


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2019/07/18 7:50
出勤前のひととき。
鳥駅ドトールにて。


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Update 2019/07/18
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