週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

大学院へ進学したい人へ No.2 身につけておくこと

前回は、大学院ってなぁに、という話を書いた。
今回は入るまでに身につけておいた方がよいこと。

英語力

これは必須。
どんな研究分野でも英語で情報を取れる(つまり、英語の論文や専門書が読める)ことは、研究を進める上でのかなり基礎的な能力になる。
世界中で研究が行われていて、自分のやりたい研究がすでに論文になってたとしよう。
でも英語が読めないので、その論文は無視しました。
これは、研究の世界では許されない。
今までの研究と比較して、新しい知識が付加できないのであれば、それは研究としてはほとんど価値がないとみなされる。
もちろん自分のやった研究を英語で発表したり論文にしたりした方がよい場合もある。
研究の世界では英語は共通言語となっている感があり、英語能力はかなり役に立つ。
そのためだろう、多くの大学院入試では英語の試験が課されている。

ただ、英語力だけは一朝一夕に身につけることはできない。
大学院が視野にある人はなるべく早く英語の勉強を始めたい。
幸いにして、英語力は潰しがきく。
大学院別にいいやー、と思っても、どこかで役にたつ。
院が進路の一つにあるのであればやっておいて損はない。
英語力については、こちらの記事を参考になると思う。

学部レベルの専門知識

前回の記事で書いたが、大学院は体型的に専門知識を身につける場ではない。
よって、学部のうちに身につけるべき専門知識は学部生のうちにしっかりと身につけておきたい。
特に、大学院で学部の専門と分野を変えるときには、なるべく早めに基礎知識の勉強を開始したい。
学部の専門的基礎の上に研究が成り立つ分野では、研究活動自体に支障がでることもあるかもしれない。
大学院に入ってからしばらくは研究しかしないので、研究を進める上では論文さえ読めればなんとかなる。
ただ、教える立場になったときにはその分野を総括的に教えることが求められ、将来的にはコイツが必要になる。
また、学部レベルの専門知識を一通りマスターしておくと、学会等で自分の狭い研究分野以外の研究についても聞いて楽しむことができる。
あるに越したことはない。
学際分野(複数の学術分野が複合的に重なり合っている領域)などで学部がそもそもない場合はこの限りではない。

研究リテラシーと卒論

大学院では研究をするため、研究リテラシーは当然必要になる。
論文を読んで批判したり、専門領域の方法論に精通したり、研究計画を立てたり。
こういう能力は磨いておきたい。
大学院では研究をやるわけだから、これは直接的に役に立つ。
そして、これを身につけるのの一番の早道が、卒論にじっくり取り組むこと。
卒論は院での研究のネタになるかもしれないし、うまくやると学会発表・論文発表につながることもある。

また、卒論をしっかりやっておくと大学院の試験においても強い。
院の試験においては、自分の卒論について説明を求められたり質問されたりすることはよくある。
内容がしっかりしており、発表も上手だとかなりの好印象になると思う。
試験官はプロなので、卒論の良し悪しについては間違いなく見抜かれる。
発表が上手でなくとも、卒論がしっかりしていれば試験官は評価してくれるハズ。


以上、入るまでに身につけたいあれこれでした。
次は身につけること以外に、やっておくべきことを書く。




渋谷のあそこより。


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2019/09/30 1:05
寝なきゃね。
自宅にて。


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Update 2019/09/30
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