週刊雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。月曜日定期更新(臨時休刊もあります)。

表情の見える位置で授業を聞こう(大学生のための学び方入門2)

新シリーズ最初のトピックは授業。
今回はその1回目。

大学では教室の席は自由に決めることができる。
多くの学生は後ろの方から席を埋めていく。
が、これはとてももったいない。
なぜか。

後ろの方に座ると、どうしても黒板・スライド・指示棒などが見えにくくなる。
声だって聞こえづらくなる。
これらは教員にも大いに責任があるが、後ろの方に座らなければ避けられる。
わざわざ不利な席に座ることもなかろう。
ただ、これらはメインの理由ではない。

1番の理由は、後ろの方に座るとお互いの表情が見えないこと。
やる側になってみてわかったことだが、授業をやるとき、教員は学生さんの表情を見ながらやる。
そして、その表情によって授業の進め方をコントロールしている。
ああ、ついてきてないかな、少しゆっくりしゃべろう。
おもしろそうに聞いているから、ここら辺が興味あるのだなぁ。
何人かの顔を見ながらそんなことを考えつつ授業を進めていく。
わからなそうな顔をしている場合、通常よりも詳しくていねいな説明をしてもらっている場合はかなりあると思う。
教員が意識的にそうしている場合もあるし、無意識のうちそうなっている場合もある。
これが理解度に影響しないわけがない。

顔が見えやすいと、他にもいいことがある。
顔や名前を覚えてもらいやすくなる。
これらを覚えてもらうと、授業内外でさまざまな恩恵を受けることがある。
何か困ったことがあるとき気づいてもらいやすいくなるし、授業に関連したおもしろい情報をもらえるかもしれない。
課題やレポートなどを課す授業では、個別に能力を把握してもらえるかもしれない。
こういうのは、のちのち卒論やら演習やらの大学での活動で効いてくる。
研究室に遊びに行きやすくもなる。
これはまた別に書くが、研究室に気軽に遊びに行ける、というのは大学生しかできない特権。

これは、逆のことも言える。
教員の顔・表情が見えやすい位置の方が、より授業のライブ感を享受できる。
これが学びにどのような効果を及ぼすのか、あいにく知識を持ち合わせていないが、少なくとも悪い効果はあるまい。
映画だろうがライブだろうが、やはり近い方が迫力があって楽しい。

しかし。
この顔の見えやすさ、席の位置によってかなり変化する。
表情は席順が前の方ほど見えやすく、後ろの方ほど読み取りづらい。
真ん前が必ずしもよいわけではないのは、映画とかと変わらない。
そんなわけで、無条件で後ろの方や友人の近くに座るのではなく、こういうのを意識して座る場所を決めてみてはいかがだろうか。

ちなみに、高校時代の恩師曰く。
授業を前の方に座ってよく聞いてみると、どんな教員でもおもしろいことやためになることを一つや二つは言う。
それが一生の出会いになるかもしれないよ。
と。

そういうところ、あると思う。




横浜かな。


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2019/07/12 15:17
おつかれちう。
羽田行きの飛行機内にてにて。


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Update 2019/07/12
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