雑記帳(ブログ)

担当授業や研究についての情報をメインに記事を書いていきます。

学会へ行こう(2019年度ver)

学生さんに学会参加を促す記事の2019年度版。 学生さんにとって学会というと、なんかすごいところな気がするらしい。 が、そんなことは全くない。 分野にもよるが、卒論生や院生も発表している。 大人数の前で格調高く発表していることもあるが、ポスターの…

大学教員公募戦線物語(大学教員・研究者という生き物7 )

前回、大学教員の就職について書いた。 今回はそいつをもう少し詳しく書いてみる。 優秀なら就職できるんじゃないの?と言う問いにも答えたい。 まず、採用の方式。 大学教員になるには大きく、公募による方法と公募によらない方法がある。 公募によらない(…

なぜ、テストをするのか

僕の授業の評価は基本テストでやる。 持込不可のわりとオーソドックスなタイプのテスト。 うちの学部では珍しいのか、学生さんにとても嫌がられる。 でもやめる気はない。 今日はそんなテストについて、なんでやるの?という裏話を書く。 客観的に知識レベル…

運転士さん・車掌さん(僕のなりたかったもの1)

ある日、小さい時の僕から手紙が届いた。 卒業間際の大学生の時だったと思う。 手紙にはこう書いてあった。 ぼくは、でんしゃのうんてんしゅになりたいけど、おとなのぼくはなにになっているのかな たのしみだよ! これは、小学生だった頃、教育委員会のイベ…

研究を探す〜論文以外編(研究をしよう 13)

今回は論文によらない研究の探し方。 論文は完成した研究であるということは前回書いた。 では、他にどんなものがあるのか。 本・博士論文 完成した研究で、雑誌以外の方法でまとめられているものがある。 それは博士論文。 これは博士号をもらうために個人…

大学生のための学び方入門 No.1 はじめに

大学で何を学んだらよいか、はすでにシリーズ化した。 そこで本シリーズではどうやって学んだらよいか、を書くことにする。 こんな風に授業を受けるとお得だよ、とか、 こんなことやるともったいないよ、とか、 そんなことを書いていく予定。 大学の上手な使…

よい世の中ってなんだろうね

よい世の中ってどんな世の中なのだろうか。 30を超える頃からそんなことを考えるようになった。 歳をとるというのはそういうことなのかもしれない。 いろいろな人のいろいろな現実を見たり聞いたりして、自分でもそれなりに経験をしたり。 そういうのが積み…

僕の授業のテスト対策

このネタ。 きっと関心が高いことと思う。 そんなわけで今回はコイツについて書く。 まあ多くの教員がそうだろうが、小手先テクニックで点数を取ってもらってもうれしくない。 なるべく、ちゃんと勉強した結果として、ちゃんと点数がついてくるテストを作ろ…

IQとはなにか

IQという言葉、一般的によく使われるわりに、どういう数字かを知っている人は少ないよう。 うちの学生さんもしっかりと理解している人は多くない印象。 よく質問もされるし、今回はIQについてくだいて説明しようと思う。 IQと知能 IQとは「知能」というとら…

大学教員就職物語(大学教員・研究者という生き物6 )

業界外の人に会うたびに聞かれるのが、どうやって大学教員になるのか、という質問。 どうも日常接している職員さんですらよくわかっていない人がいるよう。 そこで今回はこのトピックで書いてみる。 聞くも涙、語るも涙。 なるの、結構大変なんだ。 大学教員…

投資マインドを読む(雑学・読書のタネ2)

日本は自由で民主主義な国である。 細かい主義主張は別として、この国において根底のところで共有できている思想だと思う。 では、資本主義、はどうだろうか。 日本は紛れもなく資本主義国家のなのだが、この部分についてはどうも思想として共有できていない…

本の紹介,「理科系の作文技術(‪木下 是雄‬,岩波新書)」

理科系の作文技術 木下 是雄(著) 難易度:☆☆ すべての大学生に早い段階で読んでほしいと思っている本がこれ。 「理科系の」とは書いてあるものの、内容は理科系に限られない。 報告書や論文などを含め、すべてのビジネス系の文章をわかりやすく書くための技…

ただただ本を読んだ1日の話

先日市内を歩いていたところ、同僚の先生が推しの本屋を見つけた。 のぞいてみるとなかなかよい。 本の配置といい雰囲気といい、よい。 思わず読んでみたくなってしまう。 午前中に寄って1冊買って、1日かけてのんびり読む。そんなことをしたくなる市内の本…

研究を探す〜論文編(研究をしよう 12)

今回からは研究の探し方について。 研究には大きくわけて論文になっているものとなっていないものがある。 論文になっているものは研究が完成したもの、なっていないものは進行中か完成しなかったもの、ということになる。 今回はそんな論文の探し方と注意に…

恒例福井出張日記2019

この週末は恒例の福井出張だった。 年に4週末ほどある集中講義の1回。 土日に朝から晩までしゃべり倒すという結構ハードなイベント。 保育士さんや幼稚園の先生の卵達に教育心理学やら発達心理学の授業をする。 なんでわざわざ福井なのかといえば、前任地が…

本の紹介,「読めなくても、書けなくても、勉強したい ディスレクシアのオレなりの読み書き(井上 智 他,ぶどう社)」

読めなくても、書けなくても、勉強したい ディスレクシアのオレなりの読み書き 井上 智、井上 賞子(著) 難易度:☆ ディスレクシアという障害をご存知だろうか。 世の中には生まれつき読むことが極端に苦手な人たちがいる。 このような障害をディスレクシア…

ネット広告のおススメ事件

ウェブの広告はすごい。 欲しいものを次から次へと当てては、オレにお金を使わせようとする。 欲しい本やらコンピュータやら、こうね、タイムリーに紹介してくれるわけさ。 あとはクリックするのみ。 実によくできている。 で、ね。 数年前。 ネットのやつ、…

本の紹介,「伝えるための心理統計: 効果量・信頼区間・検定力(大久保街亜、 岡田謙介,勁草書房)」

伝えるための心理統計: 効果量・信頼区間・検定力 大久保街亜、 岡田謙介(著) 難易度:☆☆☆☆☆ ここではやさしめの本を扱うことが多いのだが、今回は少しマニアックなやつを。 心理学をやっていると統計検定をよく使う。 この統計検定についてまず整理し、問…

なぜいつもいないのか(大学教員・研究者という生き物5 )

「いつ行っても研究室にいない」 大学教員をやっているとよく言われる言葉である。 僕が学生の頃もそう思っていた。 同僚を見てみても、なかなか会えないレアな教員がいる。 で、今日は、それがなんでなの?というお話。 理由は大きく2つある。 まず1つ目。 …

質問力(なぜ学ぶのか、何を学ぶのか 9 )

ひさしぶりのこのシリーズ。 ちょっと他のシリーズに忙しくてサボっておりました。 大学生のうちに身につけて置きたい力。 今回は質問する力。 社会に出るとかなり役に立つ。 結構大事だけど大学生だとおろそかにされがち。 僕はゼミ系の授業だと質問せい!…

本の紹介,「おさなごころを科学する: 進化する幼児観(森口 佑介,新曜社)」

おさなごころを科学する: 進化する幼児観 森口 佑介(著) 難易度:☆☆☆☆ 乳幼児期の心理発達について、さまざまな角度から解説した本。 無能とされていた古い乳幼児観から、意外と有能だと考え直された新しい乳幼児観、大人との質的な違い、脳研究の知見など…

障害児等神経生理学研究2019(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(4/9)【資料電子版UP済】 第2回 脳と神経の基礎(1)(4/16) 第3回 脳と神経の基礎(2)(4/23)【資料電子版UP済】 第4回 脳科学の方法(1)(5/14)【資料電子版UP済】 ~ペンフィールドまで 第5回 脳科学の…

肢体不自由児等の教育課程と指導法2019(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(4/10)【資料電子版UP済】 第2回 肢体不自由の概要(1)(4/17) 第3回 肢体不自由の概要(2)(4/24)【資料電子版UP済】 肢体不自由教育の歴史(1) ~戦前の教育まで 第4回 肢体不自由教育の歴史(2)(5/8)…

退職と起業のお知らせ

皆様にはいつもお世話になりありがとうございます。 さて、私事ですが、本日付を持ちまして大学を退職し、研究と教育の世界から引退することになりました。 在職中はひとかたならぬお世話になりました。 浅学の身ながらここまで勤め上げることができたのは、…

肢体不自由児等の生理・病理・心理2019(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(4/10)【資料電子版UP済】 肢体不自由の概要(1) 第2回 肢体不自由の概要(2)(4/17) 第3回 肢体不自由の概要(3)(4/24)【資料電子版UP済】 身体の構造と機能(概要),呼吸器まで 第4回 身体の構造と機能…

特別支援教育(初等)2019(鳥取大学)

授業内容 第1回 オリエンテーション(4/15)【資料電子版UP済】< 第2回 特別支援教育の概要(1)(5/7) ~特別支援教育の目的まで 第3回 特別支援教育の概要(2)(5/13)< ~自立活動,特別支援教育の方法,免許制度まで 第4回 特別支援教育の概要(…

論文を読む〜結論・ラスト編(研究をしよう 11)

いよいよ、論文を読む編ラスト。 前回までに各論を書いたので、最後に結論についてとまとめ。 まず、結論。 イントロ、方法、結果、考察を精査して、その上で結論が本当に正しいのかを考える。 方法が正しくなくて結論が正しくない。 結果が甘くて結論は立証…

卒業後の大学の使い方

大学まで進んだ多くの人にとって、大学は人生最後の学校、ということになる。 大学は卒業してしまえばそれっきりなのか、といえばそんなこともない。 今日はそんな、大学卒業後の話。 困った時に行く 社会人になると時々困ってしまうことがある。 主には仕事…

大学の授業作りの大変なところ(大学教員・研究者という生き物4 )

先日とある人と話していたところ、大学の授業って、研究の延長線上にあるのでしょ?と聞かれた。 研究で得た知識を使ってそのまま授業できるでしょ、というような意味だったと思う。 うーん、、、まあ、理念的にはそうなのかもしれない。 が、実際はそう簡単…

本の紹介,「大学とは何か(吉見 俊哉,岩波新書)」

大学とは何か 吉見 俊哉(著) 難易度:☆☆☆ 大学とは何か。 こう問いかけられた時、さっと答えられるだろうか。 大学を目指す高校生や現役の大学生に問うてみると次のような答えが返ってくる。 専門的な知識を学ぶところ。 これはある意味では正しいが、十分…